iPaaSのメリットを徹底解説!デメリットや選定するポイントまでご紹介

企業のDX推進において、複数のシステムを効率的に連携させることは重要な課題です。

本記事では、システム連携基盤である「iPaaS」のメリットからデメリットだけでなく、失敗しないiPaaSサービス選定のポイントまで詳しく解説します。iPaaS導入を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。

iPaaSのメリットを【先読み】解説

iPaaSの機能面・業務面での主なメリットは以下のとおりです。

【機能面】

  • ノーコード・ローコードで開発できる
  • 連携コネクタが豊富
  • オンプレミスとクラウドの連携が可能
  • 異なるシステム間のデータ統合が可能

【業務面】

  • 現場部門主導での開発が可能
  • データの連携自動化による業務効率化

それぞれの詳細は後ほど解説するので、まずはiPaaSのメリットの全体像を把握しておきましょう。

【基本】iPaaSとは?

iPaaS(アイパース)は「Integration Platform as a Service」の略称で、複数のシステムやデータを連携するクラウド型のデータ連携基盤です。

Integration Platform as a Serviceの言葉を分解すると、Integration は「統合」、Platform は「基盤」、as a Service は「サービス」という意味です。

iPaaSはノーコードやローコードで操作できるため、プログラミング知識があまりない担当者でも扱いやすく、業務部門などの現場主導のDX改善を推進できます。

iPaaSのメリット【6選】

それではここからは、先読み解説でご紹介した6つのメリットをひとつずつ解説していきます。

メリット①ノーコード・ローコードで開発できる

iPaaSサービスには、ノーコード対応としてツールを提供しているものがあります。

ノーコードのiPaaSであれば、プログラミングによる複雑な開発をしなくてもデータ連携の仕組みを構築できるといったメリットがあります。

また、ローコード対応のiPaaSであっても、IT部門が開発にかかる工数を従来の開発方法よりも減らせるため、IT部門の負担を軽減できるといったメリットもあげられます。

メリット②連携コネクタが豊富

iPaaSサービスは、基本的にあらかじめ多数のシステムとの連携コネクタが用意されていることが多いです。

主要なクラウドサービスだけでなく、ERPやCRM、SFAなど、百種類以上の連携コネクタが標準で提供されているiPaaSもあります。

こうしたコネクタを利用することで、コードの記述なしに必要なデータをすぐに連携できるといった点がiPaaSのメリットとしてあげられます。

メリット③オンプレミスとクラウドの連携が可能

企業によっては、基幹システムなどをオンプレミスで運用しており、新たに導入したクラウドサービスとの連携に課題をもっているケースがあります。

iPaaSには、クラウド連携のみ可能なサービスと、クラウドとオンプレミス環境とのシステム連携両方に対応しているサービスがあるため、企業にあった選択ができることもiPaaSのメリットです。

メリット④異なるシステム間のデータ統合が可能

iPaaSを活用することで、異なるシステムにそれぞれ分散していたデータを統合できます。

統合したデータは、BIといったデータ分析ツールにiPaaSなどで連携することで、多角的な分析が可能になります。

メリット⑤現場部門主導での開発が可能

ノーコード対応のiPaaSであれば、プログラミング知識をもたない現場部門の社員でも開発しやすい仕様になっています。

そのため、現場部門担当者主導で自部門の課題に合わせた開発をしやすいといったメリットにつながります。

メリット⑥データの連携自動化による業務効率化

iPaaSを導入することで異なるシステム間の連携を行えるため、業務の効率化につながるといったメリットもあげられます。

たとえば、受注システムで新規注文が入った場合、注文データを在庫システムに連携し自動引き当てするなど、データ連携をiPaaSに任せることで今まで人手に頼っていた作業を減らせます。

結果として、作業時間の短縮による業務効率化を目指せるだけでなく、ヒューマンエラーの防止などにもつなげられます。

iPaaSにデメリットはある?

よくiPaaSと比較されるデータ連携方法として「API連携」があげられます。iPaaSには多くのメリットがある一方で、API連携と比較すると注意すべき点もあります。

ここからは、API連携と比べたときのiPaaSのデメリットを確認していきましょう。

デメリット①柔軟性

API連携は、自社の要件にあわせてAPIを設計し、認証方式なども含めて柔軟に開発できる点が特徴です。

一方でiPaaSは、ノーコード・ローコードでスムーズにデータフローを組み立てられる反面、開発の柔軟性には限度があります。

デメリット②利用料

iPaaSの利用には、基本的に月額料金がかかります。また、処理の実行回数やデータ転送量に応じて追加費用が発生する「従量課金制」が一般的です。

一方、API連携は無料で提供されているものが多く、コストを抑えやすいというメリットがあります。ただし、APIの中には有料のものもあるため、利用する前に確認しておくことが重要です。

iPaaSを選定するポイント

iPaaSを自社に取り入れる際は、計画的に無理なく進めることが重要です。

ここからはiPaaSを選定するポイントを「自社の連携要件を満たせるか」「連携コネクタの種類」「導入実績」の3つにしぼって解説します。

ポイント①自社の連携要件を満たせるか

まずは、現在利用しているシステムやデータの流れを確認し、連携要件を整理しましょう。連携したいデータの種類や、各システム間での連携手順などを具体的に洗い出すことが重要です。

今後の事業拡大などにともない、新たなシステムを導入する可能性は十分にあります。そのため、iPaaSを選定する際は将来的な拡張性も視野に入れましょう。

ポイント②連携コネクタの種類

連携コネクタが豊富なiPaaSを選択することで、連携の設定がスムーズにできます。

その際、自社で利用しているシステムやアプリケーションに対応したコネクタが提供されているiPaaSかどうかを確認することが重要です。

ポイント③導入実績

iPaaSを選定する際は、iPaaSツールの導入実績もポイントになります。同業種・同規模の企業での導入事例があるiPaaSツールであれば、導入の効果や活用シーンを検討する際の参考になります。

また、iPaaSを導入した実績のあるベンダーやSIerに相談することで、導入スケジュールや導入効果など、より具体的な情報が得られます。

当社は設立から40年分のITノウハウを蓄積しており、webMethodsなどのiPaaSをはじめ、システム連携の支援実績があります。iPaaS導入やシステム連携でお困りの方は、ぜひ当社へご相談ください。

まとめ

iPaaSには「ノーコード・ローコードで開発できる」「現場部門主導で開発可能」「データの連携自動化による業務効率化」など、多くのメリットがあります。

iPaaSを選定する際は、自社の連携要件を明確にしたうえで各iPaaSの特徴や導入実績を確認し、検討することが重要です。

自社に最適なiPaaSを導入することで、企業競争力の向上を目指しましょう。

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