近年、あらゆる業界で「DX(デジタルトランスフォーメーション)」という言葉が浸透し、IT化の推進が急速に進んでいます。しかし、人材や予算の制約から、IT化に踏み出せていない中小企業もあるのではないでしょうか?
本記事では、中小企業がIT化を進める際の基本的な考え方からよくある課題、そしてIT化を失敗しないための進め方まで、わかりやすく解説していきます。
「IT化したいけれど、何から始めればよいのかわからない」という中小企業の経営者や担当者の方はぜひご覧ください。
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中小企業におけるIT化の基本
中小企業がIT化を検討する際、まずは基本的な考え方を理解することが重要です。なぜIT化が必要なのか、IT化にはどのような課題があるのかを把握することで、自社に最適なIT化の道筋が見えてきます。
IT化が必要な背景
労働人口減少による人手不足や働き方改革への対応、そしてコロナ禍以降急速に進んだデジタル社会への移行など、中小企業を取り巻く環境は年々厳しさを増しています。
こうした状況下で業務効率化や生産性向上は企業存続の鍵となり、IT化はもはや選択肢ではなく必須条件になりつつあります。
また、取引先である大企業からデジタル対応を求められるケースが増加しており、中小企業はこうしたビジネスチャンスを逃さないためにもIT化が欠かせません。
IT化が遅れている理由とは?
中小企業のIT化が遅れている主な理由として「何から始めればよいのかわからない」という情報不足と「導入しても使いこなせるか不安」という心理的なハードルがあげられます。
さらに、従来のやり方で問題なく業務が回っている場合「今のままで十分」という考えが根強く残ってしまっており、これも中小企業のIT化が遅れる大きな要因です。
しかし、グローバル競争やデジタル化が加速する中、従来のビジネスモデルでは徐々に競争力が低下していくリスクがあります。また、若手人材の確保においても、IT環境の整備は重要な要素となっています。
中小企業のIT化が抱える主な課題
IT化を検討する前に、まずは多くの中小企業が直面する主な課題について詳しく見ていきましょう。
経営層のITリテラシーの不足
中小企業では、経営者自身のITに対する理解度や関心がIT化の成否を大きく左右します。経営層がIT化の重要性を理解していないと、適切な投資判断ができず場当たり的なIT導入になりがちです。
また、本来であれば経営層が先陣をきってIT化を推進する必要がありますが、自身の知識不足から消極的になってしまうケースも見受けられます。
経営者自身が基本的なITリテラシーを身につけ、外部の専門家の意見を取り入れながら、長期的な視点でIT化を推進することが重要です。
深刻な人材不足
中小企業において、IT専任の担当者を社内に置くことは簡単ではありません。多くの場合、IT部門ではない総務や経理担当者が兼任するか、外部に丸投げするかの二択となっています。
しかし、外部にIT化の全てを委託してしまうと自社のニーズが正確に伝わらなかったり、導入後の運用で問題が生じたりするリスクがあります。
近年では柔軟な人材確保の方法も増えているため、IT化を主導で進められる人材を社内で育成しつつ、外部の専門家とうまく連携する体制を構築するのがおすすめです。
IT投資へのハードル
中小企業にとって、IT化への投資は大きな経済的負担となります。IT化は、初期投資だけでなくランニングコストや教育コスト、さらには想定外の対応で追加費用がかかるなど、総コストの見積もりが難しい点も課題です。
また、IT業界の変化は非常に速く、せっかく導入したITツールやシステムが数年で廃れてしまうリスクもあります。こうした課題が、中小企業の経営者がIT投資に踏み切れない理由のひとつにもなっています。
【中小企業向け】失敗しないIT化の進め方
中小企業がIT化を成功させるためには、計画的かつ段階的に進めることが重要です。ここからは、中小企業が実践すべき効果的なIT化の進め方について解説します。
IT化する目的を明確にする
IT化を進める前に、まずは「なぜIT化するのか」という目的を明確にすることが最も重要です。「なんとなく周りがやっているから」という理由では、中小企業のIT化の成功は望めません。
中小企業のIT化の目的は、以下のようにさまざまな観点から具体的に設定しましょう。
- 業務効率化:どの業務のどのプロセスを、IT化でどの程度効率化したいのか
- コスト削減:どの部分のコストを、IT化でどれくらい削減したいのか
- 売上拡大:どのようなIT化の手段で、どの程度の売上増加を目指すのか
- 顧客満足度向上:どのような顧客体験をIT化で改善し、どう測定するのか
目的が明確になれば、それに沿った形でIT化の優先順位を決められます。
自社の業務や課題を可視化する
効果的なIT化を実現するためには、現状の業務プロセスや課題を可視化することが欠かせません。まずは各部門の業務フローを洗い出し、どこにボトルネックがあるのか、どの業務に多くの時間がかかっているのかを把握しましょう。
また、社員からのヒアリングも重要です。現場で実際に業務を行っている社員は、日々の課題を最もよく理解しています。現場の声を拾い上げることで、本当に必要なIT化の方向性が見えてきます。
この段階でしっかり業務を可視化しておくことで、後々のシステム選定などがスムーズに進みます。
ITツール・外部支援サービスを選定する
IT化の目的と課題が明確になったら、それに適したITツールや外部支援サービスを選定します。
選定の際は以下の点に注意しましょう。
- 自社の規模や業種に合っているか
- 将来的な拡張性はあるか
- 既存のツールやシステムとの連携は可能か
- 直感的な操作で従業員が使いやすいものになっているか
- セキュリティ対策は十分か
- サポート体制は充実しているか
とくに中小企業の場合、クラウドサービスやSaaS(一例:freee会計、kintone、クラウドサイン)などの既存のソリューションを活用する方が効率的なケースが多いでしょう。また、複数のベンダーから見積もりを取り、比較検討することも大切です。
当社は設立から40年分のITノウハウを蓄積しており、中小企業に対してのIT化やDX推進に関する支援実績があります。IT化のツールやシステム選定、導入から運用でお困りの方は、ぜひ当社へご相談ください。
定期的な現状確認と見直しを行う
IT化は、ツールやシステムを導入して終わりではなく、継続的な改善が必要です。
定期的に以下のような確認を行いましょう。
- 当初のIT化する目的に対する達成度
- IT化のツールやシステムの利用状況や社員の満足度
- 新たに発生したIT課題
問題点があれば早めに修正し、必要に応じてITツールの変更や追加導入を検討しましょう。また、IT環境や業界の変化に合わせて、システムのアップデートや入れ替えも視野に入れておくと安心です。
中小企業がIT化を無理なく始めるポイント
中小企業がIT化を成功させるためには、無理のないペースで着実に進めることが重要です。それでは最後に、中小企業がIT化する際に押さえておきたいポイントをご紹介します。
余裕をもったスケジュールで進める
IT化のプロジェクトは、想定よりも時間がかかることが一般的です。とくに、人手が少ない中、現場の業務を止めずにIT化を進めなければならない中小企業では、余裕をもったスケジュール設定が欠かせません。
IT化を進める際は、通常業務と並行して新ツールおよびシステムの学習や移行作業が発生するため、社員の負荷を考慮する必要があります。業務の繁忙期を避け、比較的余裕のある時期にIT化プロジェクトを進めることも検討しましょう。
まずはスモールスタートが基本
全ての業務を一度にIT化しようとすると、リスクが大きくなります。そのため、中小企業のIT化では、効果が見えやすく比較的改善しやすい内容から始めましょう。
例として、以下のような内容からIT化をスタートするとよいでしょう。
- 勤怠管理や経費精算などの間接業務
- 顧客情報管理(CRM)
- 備品の在庫管理や発注業務
- 社内コミュニケーションツール
小さな成功体験が社員のIT化への理解と協力を促し、次のステップへの推進力となります。
当社が提供する「ITあんしんサポート」は、中小企業のお客様にぴったりなサービスです。「まずはIT化について相談したい」「月額数万円から始めたい」など、スモールスタートにも対応しております。
社員のITリテラシー教育体制を整える
どれだけ優れたツールやシステムを導入しても、現場の従業員が使いこなせなければ意味がありません。そのため、年齢や職種によって社内でITリテラシーに差がある場合は、従業員のレベルに合わせた教育体制を整えましょう。
また、単なる操作方法の教育だけでなく「なぜIT化が必要なのか」「IT化するとどのような効果があるのか」を理解してもらうことも大切です。社員がIT化の目的を理解し、主体的に取り組む姿勢をもつことで、導入効果はさらに高まります。
IT導入補助金を活用する
IT投資へのハードルが高いと悩んでいる場合は、中小企業のIT化を支援するための各種補助金や助成金を積極的に活用しましょう。
とくに「IT導入補助金」は中小企業のIT化を後押しするための制度であり、ソフトウェア導入費用などの一部が補助されます。
こうした支援制度を上手に活用し、限られた予算内でも効果的なIT化の実現を目指しましょう。
まとめ
中小企業のIT化は単なる業務効率化にとどまらず、企業の生き残りと成長のための重要な経営戦略です。IT化の成功のカギは、目的の明確化や現状の可視化、適切なツール選定、そして段階的な推進にあります。
また、一度の取り組みで完璧な状態を目指すのではなく、小さな成功を積み重ねていくアプローチ方法が中小企業のIT化には最適です。
「何から始めればよいかわからない」という状態から一歩踏み出し、自社の状況に合ったIT化を進めていくことで、確実に競争力を高めていきましょう。