「いきなりDX担当者」が最初にするべき事とは?

DX DX担当向けの記事

DX担当者に任命されたら、そっと深呼吸して、

こっそりDXから離れましょう。

※そういえばDX(デジタルトランスフォーメーション)の「X」ってどこからきたんでしょうね…
(アンテナではなかったです…)

いきなり何を言っているのか?と思われるかもしれませんが、DX担当に任命された方、お疲れ様です。

この記事は、営業として各社様に聞いた「DXのリアルな話」をまとめていますので、DX推進にあたり、何から着手していけば良いのか悩まれている方の参考になれば幸いです。

DXから離れる理由は

「DXの成功定義が決まってない」この1点だと思っています。

いきなりDXを実現してくれと言われるのは、最新のロケットの画像だけを見せられて、ロケットを作ってと依頼されているようなものです。


何から着手すれば良いのか分からない状況で、効率よくDX推進ができるかというと、その通り難しいです。

なので、DX担当になられた方は、まずDXから離れて「DX推進するための調整」から始めることをおすすめしています。

DXを実現するための調整は

正直面倒ですよね…

同時に、そもそも誰と調整するのか?という問題があるので、まず各会社様それぞれ「DXの本質」を決めて、調整していく部門をあぶりだす必要があります。

※DXとは?と言う言葉が持つ意味はこちらで紹介していますので、一度読んでみて下さい。

色々な本質があるのですが、各社様から聞いた「DXの本質」の共通点は次の通りでした。

各種業務をデジタル化して、そのメリットを利用した結果がDX

 圧倒的にDXは後からついてくるイメージでした(グロースハックは除きます)

成功している企業の方にお聞きすると「DXありきで考える」のではなく、デジタル化の投資でどの様な成果を出すのかを真っ先に協議されているパターンが多い、と言うかそのパターンしかありませんでした。

デジタル化を通じ、業務整理・削減・連携などを検討、実際にツール導入して「活用できた結果」をDXの成果として定義されています。もちろん色々な考え方がありますので、これが200%正解とは言いませんが「DXで成果を出す」ことの順序を考えると、大きくは間違えてないかと思います。

とは言うものの、現実は何がともあれ「DX化」と言ったような「担当者にお任せDX」パターンが多く、うまく推進できていない企業様が多いです。

これは主に、DX推進に必要な各部門の協力を得られていないからです。
(各部門へ、そもそも「DXとは」何か?を説明するばかりになっていませんか?)

そこで、DX担当になった方には各部門とのDXをスムーズに進めるために、最初の1歩としてデジタル化で【小さく成果を出す】ことをおすすめしています。

→「小さく成果を出す」おすすめのトライアルについてはこちらからお問合せ下さい

なぜ、【小さく成果を出す】のかと言うと、以下3つの理由からです。

 ①デジタル化で便利になる・効率化できるメリットが具体的に分かる
 ②メリットが具体的に分かると、調整すべき部門がわかる
 ③投資対効果を試算でき

具体的にメリットがわかれば、協力要請する部門も分かり調整できますし、実際の協力も取り付けやすくなります。

この繰り返しが肝です。
協力してもらえる部門や担当者を少しずつ増やし、連携させていき、最終的なデジタル化の結果としてやっとDXが見えてくるのです。

調整が大変だと思いますが、これがDXをスムーズに導入するならまず「DXから離れる」アクションをおすすめする理由です。

 

DXの成功に必要と言われている3種の神器+1

DXを成功させるために必要と一般的に言われている条件をまとめましたので、貴社の現状と比較しながら確認してみて下さい。

①経営戦略・具体的な「DX戦略」

DXを推進するうえで最も重要なものは、経営層の理解、具体的な目標設定がなされたDX戦略です。
担当者レベルでなく全社で取り組むためには、DXを理解した経営層からの強いトップダウンが求められます。

②DX実現に向けた全社に向けたビジョンの共有

DX導入により何をしたいのか?を言語化し(=ビジョン)、全社員(各部門)に共有する必要があります。
経営層と一部メンバーだけの考えでは、いざ話を進めようとすると現場から反発、と言いますか、各部門で具体的に何をするのかまったく分からないので混乱が起こる可能性が高く、事前にビジョンの共有が必須なのです。

③DX推進できる人材の確保

言うまでもないですが、ITおよび「社内業務」に詳しい人材の確保が必須です。
社内に適任者がいない場合は育成するところからがスタートです。

④+1:DXで使える予算

アイデアだけでは正直成果は出ません、各種施策の検討、テスト、PoC、開発などを考えると予算は必要です。
予算がないパターンも非常に多いので、ここはなんとしても獲得したいところです。

DXを本気で進めるには、完全とは言わないまでも上記4つの条件は必須です。
しかし、実際は1つもなかったりする場合も多々あります…

※おまけが一番重要な気もしますが…

ここがDX推進をするうえで一番難しいところです。

DX推進で困っている担当者様の多くがこの問題に悩まれています。
残念なことにこれらの条件を一気に解決することはほぼ不可能です。特に、全社のDX方針などは各部門のステークホルダーの思惑が重なり、簡単にはまとまりません。

それでもこの重い課題を1つ1つ解決する必要があるのですが、各社様のDX推進をご一緒して、一番効果があったのはやはり「小さくても具体的な成果」を持ち、各関係部門と調整していく方法でした。

小さな成果で最大の効果

DX推進の3種の神器+1、どれが不足していても大変なのですが、どの課題も解決するのには課題に対応するマネジメント層への交渉が必須となります。

この交渉は、DX担当になられた方の「思い」だけでは社内ステークホルダーの思惑が交錯し、なかなか思い通りの要求(予算、要員など)は通りません。
全社的なDX戦略があってもなくてもです。

特に、DXへの投資について経営層の方とお話をしていると、具体的に効果が分からないと投資の判断が難しいと、皆さん口をそろえて仰っておられます。

全体最適を考えたプランだとコスト大で、さらに実現性もあいまいな部分が多くなるので判断できないと…

どうしてもDXは効果が見える様になるまで時間がかかる投資になる場合が多いので、最初から全体最適のプランを作成するのは非常に難しいです。

そこで、「小さく成果を出す」ことが重要になってきます。

「小さく成果を出す」なら予算・要員も少なくすみます。
さらに「成果」を実際に現場で見てもらったり、テストをすることができるので、その上で話をすると各部門の具体的な要望をヒアリングも可能になります。

各部門が目指したいことが分かると、実現するために必要な費用感、投資したあとの効果について初めて想定できるようになります。
(DXの方針が決まっていない場合は、各部門の要望はあとから出てくるパターンが多いです)

各部門の要望は様々なものがあり、一貫性もないのでまとめるのは難しいとは思いますが、その中でも、実現性・予算・要員などを総合的に判断していくことで、DXの優先順位をつけていくことができるのです。

上位アクションを繰り返すと…

 ①小さく成果を出す

 ②成果を評価・分析

 ③経営層への報告

 ④現場ヒアリング(アクションプラン作成)

このPDCA、と言うよりOODAのようなスキームができあがってきます。

このOODAを繰り返すことにより、全社のDX戦略が抽象的なものから具体的になり、現場でのDXビジョンが形成・共有されていく形になります。

大変とは思いますが、この形でDX推進されている企業様が一番成功しているのが事実です。

この大きなうねりをコントロールできるのがDX担当になった方の醍醐味だと思いますので、是非チャレンジしてください。

DX成功に向け「小さな成果を出す」トライアルとは?

この「成果を出す」領域は、以下3つのいずれかのトライアルPoCをおすすめしています。

 ①業務連携の領域(資料・ファイル連携、ワークフローなど)

  →どの部門でも共通して課題になっている場合が多いです

 ②データの可視化、分析

  →データ分析で売上伸長、効率化を目指している場合はこの分野がおすすめ

 ③書類のデジタル化、分類

  →電子帳簿改正法対応などを機にデジタル化を進めたい企業様におすすめ

各社様ともよく課題になる領域のトライアルですので、DXとして取り組み、最初の「小さな成果」として活用して頂く価値は高いです。

どの様に進めるのか? どの様なツールを使うのかは是非下記リンクからお問合せ下さい。
冒頭に書いた様に業務をデジタル化、活用していく「DX」をヒアリング・ご提案させて頂きます。

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