情シスにおすすめな資格9選!ITシステム管理に必須な資格はある?

情報システム部(情シス)の担当者は、ITに関するスキルが要求されます。知識やスキルを示すものとして、どんな資格を持っているかが目安となりますが、情シス担当者には資格取得が必要なのか気になる方も多いのではないでしょうか。

そこでこの記事では、情シス担当者に資格は必要なのか否か、おすすめの資格や資格が必要な理由を解説し、実際情シス担当者におすすめの資格もご紹介します。資格の取得を考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

情シス担当者に資格は必要?

情シス担当者に資格が必要か?と問われたら、「絶対必要ではないがある方が有利である」という回答になります。

そもそも、「情シス」になるための資格というもは存在しません。しかし、情シスとして業務をこなす上で関連する資格というのは、ITシステム(情報システム)に関する資格になります。やはりITシステムに関連する業務を主とするため、ITシステムに詳しくなっておく方が圧倒的に有利です。

また、転職を考えている方などは特に、資格で力量がある程度可視化できることもあり、取得をおすすめします。

情シスにおすすめの資格9選

情シス担当者が身につけるスキルは多岐にわたりますが、具体的にどのような資格を取得するのがよいのでしょうか。ここでは、情シス担当者におすすめの資格として以下の9つを紹介します。それでは、見ていきましょう。

ITパスポート

ITパスポートは、情報技術の基本的な知識を持っていることを証明する資格です。コンピュータの基礎知識やプログラミングだけでなく、企業の経営戦略やマーケティングの観点からのITの活用方法、セキュリティや法規制に関する知識も網羅されています。ITに関わる全てのビジネスパーソンに向けた内容で、幅広い知識を習得できるため、情シス初心者や異業種からの転職者に特におすすめです。

Microsoft認定資格プログラム

Microsoft認定資格プログラムは、Microsoft製品の知識と技術を証明する資格です。さまざまな業務で利用するWord・Excelなどのオフィスソフトや、Azure・Office 365などのクラウドサービス、Windows ServerやSQL Serverなどの専門的なソフトウェアまで、多岐にわたる試験が用意されています。Microsoftの製品はたくさんの企業のIT環境で広く利用されているため、この資格を持つことで実務経験が少ない方でも十分な知識を持っている証明になるでしょう。

ネットワークスペシャリスト

ネットワークスペシャリスト試験は、独立行政法人「情報処理推進機構(IPA)」が主催する日本の情報処理技術者試験の一つです。高度なネットワーク知識と技能を持つ専門家を認定する国家資格です。この資格があれば、大規模なネットワークの設計、構築、運用、トラブル対応の能力があることが証明されます。持っているだけでも信頼性が増し、キャリアアップや就職、転職に有利に働くことが多きます。

システムアーキテクト試験

システムアーキテクト試験は、上記と同じく独立行政法人「情報処理推進機構(IPA)」が主催する試験のひとつです。こちらは、システム全体の設計や開発に関する高度な知識と技術を有する専門家を認定するための国家資格です。ITプロジェクトのリーダーやマネージャーとしてのキャリアアップが期待でき、システム開発の効率化や品質向上に貢献できる知識が身につきます。

基本・応用情報技術者試験

基本情報技術者試験と応用情報技術者試験は、情報技術の基礎から実務レベルの知識・スキルを証明する資格です。どちらも業界のスタンダードとして認識されており、IT知識を広く問われるため、とくに基本情報技術者試験は情シスの入門資格としてたくさんの人が受験する試験でもあります。また、応用情報技術者試験はさらに専門的な知識も深く問われるため、実務経験を持つ人でもプロフェッショナルとしてのスキルを証明するための資格として広く取得されています。

ITILファンデーション

ITILとはIT Infrastructure Libraryの略で、ITサービス管理のベストプラクティス(成功事例)をまとめたフレームワークです。ITILを学ぶことで、ITサービスの管理全般をより効率的・効果的におこなえるようになります。ITILファンデーションはITILの入門レベルの資格で、ITサービスに関わる人がサービスの運用や顧客対応などの質を向上させる基礎知識を学ぶことができる資格です。ITILの考え方やプロセスは、ITサービスの提供・運用に関わる情シス担当者が理解しておくことことで大きなアドバンテージになるため、重要な資格のひとつといえます。

クラウド関連の資格試験

クラウドに関連する資格試験は、様々なものが存在します。代表的な資格には、Amazon Web Services(AWS)の「AWS Certified Solutions Architect」、Microsoft Azureの「Microsoft Certified: Azure Solutions Architect Expert」、Google Cloudの「Google Certified Professional Cloud Architect」があります。これらの資格は、クラウドサービスの設計、構築、管理、セキュリティ対策に関する深い知識を持つことを証明し、IT業界において高い需要があります。クラウド移行を進める企業も多いため、クラウド関連の資格を持つ人材は非常に重要な存在となります。

ITサービスマネージャ試験

ITサービスマネージャ試験は、ITサービスの企画・提供・運用をリードするポジション証明する資格です。ITシステムの管理や改善といった運用全体を担うプロフェッショナルを目指す方におすすめの資格で、同じくITサービスを扱うITILファンデーションよりも高度な内容が問われます。基本・応用情報技術者試験と同じく独立行政法人・情報処理推進機構が主催している国家資格であるため、権威ある資格といえます。

プロジェクトマネージャ試験

プロジェクトマネージャ試験は、ITプロジェクトの企画、実施、管理に関する知識とスキルを証明する資格です。この資格を取得することで、プロジェクトを効率的に推進し、予算や期限、品質の要件を満たすためのノウハウが身についていると証明できます。プロジェクトリーダーやマネージャーとしての役割を担う方にはとくにおすすめの資格です。

情シスの業務内容

情シスはITシステムに関連する業務を主に行いますが、実際のどのような業務を行っているのか確認してみましょう。情シスの主な仕事内容は、大きく以下の4つに分けられます。

システム企画業務

システム企画とは、企業がもつ課題を解決するためのシステム構築を企画・立案することです。

このシステム企画業務では、経営戦略部門・経営企画部門・経営会議等で決定される経営戦略・事業計画に基づいて、情シスがシステムの企画を担当します。経営戦略・事業計画をもとに、何をどのようにシステム化するのかといったシステム化の範囲を検討し、計画から導入までをとりまとめ、導入予算の策定・セキュリティポリシー・ITガバナンスの取り組みまで行います。

システム開発・運用・保守業務

企画・立案されたITシステムの開発や更新を行うのも情シスの仕事内容のひとつです。

これには、パッケージソフトウェアの導入といったシステム整備や、正常稼働の運用、トラブルサポートやヘルプデスク、運用部門からの仕様変更への対応も含まれます。365日24時間稼働しているシステムの場合、システムの稼働監視・システム運用を従業員が交代で夜間勤務・休日出勤することもある業務です。多忙になりがちな業務であるため、従業員の負荷軽減のためにアウトソーシングするケースも多くみられます。

インフラ構築・運用・保守業務

社内のITインフラを正常に稼働させ続けることも、情シスの仕事内容で重要な項目です。

パソコン・サーバー・プリンター・ネットワークなどIT機器の導入・設定・設置を行い、必要に応じて更新を行います。たとえば、多くの企業では従業員に必要なソフトウェアが入ったパソコンが支給されます。これらのパソコンにネットワーク設定・MS Officeやグループウエアをインストールして使用できる状態にしたものを従業員に貸与するといった業務です。従業員数が多い企業では台数が多いため、アウトソーシングするケースもあります。

サポートデスク・ヘルプデスク業務

パソコン操作やシステム利用において不具合が発生した際には、情シスがサポートの窓口です。

プリンターで印刷できない、マウスの調子が悪いなど使い方の問い合わせから、システムの改善要望まで、幅広く対応しています。ただし、近年では各部門にパソコンキーマンを育成して、プリンターの不具合やマウス操作など簡単な問い合わせを対応するケースもあります。

情シス担当者に資格が必要な理由

資格の取得は、情報システム部の担当者にとって取得しておく方が圧倒的に有利です。その理由としては、主に以下のようなものがあります。理由について詳しく見ていきましょう。

業務範囲が広い

1つ目の理由は、情報システム部の業務範囲が多岐にわたるためです。上記でもご紹介したように、情シスはITに関するスーパーマンのようにたくさんい業務を担っています。さまざまな業務を行うということは、それに応じた多様なスキルが必要となります。よって、資格を取得することでそれに対応できるのです。

新しいスキルを身につけられる

移り変わりの激しいIT業界においては、常に新しいスキルを身につける姿勢が重要です。情報技術が日進月歩で進化しているなか、資格を取得・更新することで新しい技術やトレンドに触れられるため、時代遅れのスキルになることを防げます。

また、高難易度の資格は、単に試験をパスするだけでなく、実際のシミュレーションなどを通じて実践的なスキルを試すものもあります。そのため、基礎的な知識から始めて、実際の業務での対応能力まで、段階を踏んだスキルアップができるのです。

転職時にスキルを証明できる

取得した資格が大きく役立つ機会として、転職が挙げられます。転職の際、履歴書や職務経歴書だけでは、自身のスキルや経験を十分にアピールするのは難しい場合もあるでしょう。

しかし、資格は第三者機関が認定した公的な証明であるため、採用担当者に対して自分のスキルを客観的にアピールすることができます。情シスの分野で求められる資格は多岐にわたりますが、とくに高度なスキルや知識が必要な分野の資格を取得することで、自身の市場価値を高めることにもつながります。

資格取得で身につく情シス担当者のスキル

情シス担当者にはさまざまなジャンルの知識・技術が要求されます。それでは、資格取得によってどのようなスキルが身につけられるのでしょうか。ここでは、主に以下の3点を紹介します。

WordやExcelなどのアプリケーション操作

情シスの基本として、WordやExcelなど業務で利用するアプリケーションの操作をしっかりと身につけておく必要があります。これは自身が業務でスムーズに利用するだけでなく、ヘルプデスクでの問い合わせ内容に、アプリケーションに関する問い合わせが多いためです。文書や表の作成、編集、保存、プリントアウトなどの基本操作はもちろん、ピボットテーブルの作成や関数・マクロの利用など、高度な機能の利用方法までおさえておくとよいでしょう。資格試験では具体的な業務シナリオを元にした問題が出題されることも多く、このような試験を受けることで実務におけるトラブル対応のスキル向上にもつながります。

パソコン操作などのIT機器スキル

業務でよく使われるパソコンなどのIT機器は、細部まで仕組みや操作方法を知っておく必要があります。これは、たとえばヘルプデスクにパソコンの不具合の問い合わせが来た際に、その原因がどこにあるかを探っていく必要があるためです。資格勉強を通じて、パソコンの基本的な操作だけでなく、OSの構造や機能・トラブルシューティングの方法などを深く理解することにもつながります

サーバやネットワークに関する知識

サーバやネットワークに関する知識は、システム保守・運用を行う情報システム部にとってとくに重要なスキルです。サーバの操作方法や設定項目といった運用・保守に関する基本的な知識から、仮想化技術を利用したサーバの運用、バックアップやリカバリーの方法などまで資格勉強によって身につけることができます。また、ネットワークの基本的な概念やプロトコルなどの知識も重要です。高度な資格であれば、実際の機器を使ったネットワークの設計や構築、トラブルシューティングのスキルが習得できる場合もあります。また、これにはファイアウォールやVPN、侵入検知システムなどのセキュリティ技術も含まれます。外部からのサイバー攻撃や情報漏洩の危険から企業を守るためにも、適切なセキュリティ対策を取るための知識とスキルを身につけることはとても大切です。

情シス担当者に必要な資格まとめ

この記事では、情シス担当者に資格が必要かどうかについて以下のとおり解説しました。

情シス担当者に必要な資格まとめ
  • ITパスポート
  • Microsoft認定資格プログラム
  • ネットワークスペシャリスト
  • システムアーキテクト試験
  • 基本・応用情報技術者試験
  • ITILファンデーション
  • クラウド関連の資格試験
  • ITサービスマネージャ試験
  • プロジェクトマネージャ試験

資格は個人のスキルを客観的に評価できる重要な指標であり、また取得に向けた学習によってさまざまな知識も身につきます。まずは自身が進みたいキャリアや、社内で求められているスキルセットを確認し、どの資格を受験すべきか考えてみてはいかがでしょうか。

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