情シスの業務内容とは?社内での立ち位置や役割についても解説

“情シス”という言葉は一般的には知られていますが、実際の業務内容については多くの人が曖昧なイメージを持っているかもしれません。情シスの業務は企業の命綱とも言えるほどとても重要なもので、日々の業務から未来のビジョン策定まで幅広い役割を果たしています。

この記事では、情シスの役割や業務内容、組織形態の種類について解説します。情シスが組織内でどのような位置づけを持ち、どのように動いているのかも解説していきますので、気になる方はぜひ参考にしてみてください

情シス(情報システム部)とは?

そもそも情シスとはどのような部門で、社内ではどのような立ち位置・役割があるのでしょうか。ここでは情シスの基本的な概念について解説します。

情シスとは企業のシステムを管理する部門

情シスとは、企業で稼働しているコンピュータシステムを管理している部門や事業部を指します。情シスの明確な定義はありませんが、一般的には「基幹系システム」や「情報系システム」の機能を管理・運用する部門です

基幹系システムとは、企業の主な業務の情報処理を運用するためのコンピュータシステムです。一方で情報系システムは、主な業務に付随した情報処理を行うためのものをいいます。たとえば、基幹系システムは販売管理・在庫管理・人事給与・財務会計など、企業の主要業務を扱うシステムであるのに対し、情報系システムはマーケティングツール・コミュニケーションツールといった、基幹系情報システムで蓄積したデータベースをもとに集計・分類・分析する目的で利用されます。

情シスの社内での立ち位置

情シスとは「情報システム部」の略称ですが、部門の名称や業務範囲は企業によって異なります。一般的に、情報システム部・システム管理部・デジタル推進部といった部門名は、企業の基幹系システムの管理・運用を担うことが多く、IT事業部・IT推進部のような部門は、IT関連の業務を幅広く推進する部門と位置付けているケースが多いようです。

現代ではIT関連の投資が企業の成長に欠かせないことも多く、コンピュータウイルスやサイバー攻撃による機密情報漏洩の対策も必須となっています。しかし情シスは、営業部門や販売部門等のプロフィットセンターと違い売上や利益に直結しないため、その重要性に反して経営層から軽視されがちな部門ともいえるでしょう。

情シスの役割

情シスの主な役割は、たとえば以下の4つが挙げられます。

  • 業務で利用するシステムの稼働・運用・保守
  • 社内ITインフラの整備
  • IT周辺機器の導入・管理・保守
  • ヘルプデスクやトラブル対応のサポート

業務で利用するシステムの稼働・運用・保守

情シスの中心的な役割の一つは、業務で利用する各種システムのスムーズな稼働を確保することです。本業務には、システムの日常的な運用や、長期的な安定性を保つための保守活動も含まれます。不具合が発生した際の迅速な対応も求められ、業務の効率や企業の信頼性を支える重要な役割を担っています。

社内ITインフラの整備

社内ネットワーク・インターネット・社内LAN環境の敷設・保守といったITインフラ環境の整備とあわせて、業務をスムーズに進めるために重要な役割となっています。

IT周辺機器の導入・管理・保守

情シスは、パソコン・タブレット端末・プリンター・スキャナーなどIT周辺機器の導入・管理・保守です。適切な機器の選定や管理は、日々の業務の生産性やセキュリティを確保する上で不可欠です。

ヘルプデスクやトラブル対応のサポート

社員がIT関連の問題や疑問を持った際の第一の窓口として、ヘルプデスクやトラブル対応のサポートも業務のひとつです。迅速で適切にトラブル対応や疑問を解消し、社員の業務が円滑に進むようサポートします。

このように、一般的に情シスの業務範囲は広域になってしまうものの、担当技術者が増強されないといった悩みを抱えている場合も多いようです。

情シスの主な業務内容

先述した情シスの役割について、さらに詳細な業務内容を見ていきましょう。情シスの主な業務内容は、大きく以下の4つに分けられます。

  • システム企画業務
  • システム開発・運用・保守業務
  • インフラ構築・運用・保守業務
  • サポートデスク・ヘルプデスク業務

情シスは残業が多く休日出勤をしている多忙な部門というイメージも強いですが、どのような業務を行っているのか、一般的な「情シス」の業務内容を紹介します。

システム企画業務

システム企画とは、企業がもつ課題を解決するためのシステム構築を企画・立案することです。

このシステム企画業務では、経営戦略部門・経営企画部門・経営会議等で決定される経営戦略・事業計画に基づいて、情シスがシステムの企画を担当します。経営戦略・事業計画をもとに、何をどのようにシステム化するのかといったシステム化の範囲を検討し、計画から導入までをとりまとめ、導入予算の策定・セキュリティポリシー・ITガバナンスの取り組みまで行います。

システム開発・運用・保守業務

企画・立案されたITシステムの開発や更新を行うのも情シスの業務内容のひとつです。

これには、パッケージソフトウェアの導入といったシステム整備や、正常稼働の運用、トラブルサポートやヘルプデスク、運用部門からの仕様変更への対応も含まれます。365日24時間稼働しているシステムの場合、システムの稼働監視・システム運用を従業員が交代で夜間勤務・休日出勤することもある業務です。多忙になりがちな業務であるため、従業員の負荷軽減のためにアウトソーシングするケースも多くみられます。

インフラ構築・運用・保守業務

社内のITインフラを正常に稼働させ続けることも、情シスの業務内容で重要な項目です。

パソコン・サーバー・プリンター・ネットワークなどIT機器の導入・設定・設置を行い、必要に応じて更新を行います。たとえば、多くの企業では従業員に必要なソフトウェアが入ったパソコンが支給されます。これらのパソコンにネットワーク設定・MS Officeやグループウエアをインストールして使用できる状態にしたものを従業員に貸与するといった業務です。従業員数が多い企業では台数が多いため、アウトソーシングするケースもあります。

サポートデスク・ヘルプデスク業務

パソコン操作やシステム利用において不具合が発生した際には、情シスがサポートの窓口です。

プリンターで印刷できない、マウスの調子が悪いなど使い方の問い合わせから、システムの改善要望まで、幅広く対応しています。ただし、近年では各部門にパソコンキーマンを育成して、プリンターの不具合やマウス操作など簡単な問い合わせを対応するケースもあります。

情シスの組織形態の5つの種類

情シスは、企業によって組織形態が多様です。ここでは、情シスの組織形態の一例として以下の5つを紹介します。

  • 全社の情報システム部門を集約するケース
  • 子会社化するケース
  • 1人で担当するケース
  • ほかの部門と兼任するケース
  • 別の会社にアウトソーシングするケース

それでは、詳しく見ていきましょう。

全社の情報システム部門を集約するケース

企業全体の基幹コンピュータシステム・インフラ環境・IT機器の管理や運用などを一括して情シスが担当するケースです。社内の各事業部門等からの要件・改善点を取りまとめてシステムに反映するため、各事業部門等とのコミュニケーションをとるなどして、全体に最適な計画を立案するスキルが求められます。統一された方針や基準のもとで、情報システムの構築や運用が行われるため、効率性や統一感が得られるメリットがあります。

子会社化するケース

企業の情報システム部門を社内から切り離し、分社化するケースもあります。ITの専門技術者集団として設立した会社であるため、人事異動・配置転換にかかわらずITのスペシャリストを育成できます。そのため、その技術力でITインフラ・システムの安全性を担保できるのが大きなメリットです。

1人で担当するケース

3人未満の従業員で企業の情報システム部門の運用・保守を担当する「ひとり情シス」と呼ばれるケースもあります。これは、中小零細企業などの少人数でシステム部門の運用と保守を余儀なくされる状況です。IT人材の不足から起こる問題であるとされ、1人が欠けるだけで社内IT環境に大きな影響が出てしまいかねない深刻な状態といえます。

ほかの部門と兼任するケース

経営陣のなかには、情報システム部門は利益を生み出さないコスト部門であると考える人もいます。そのため、情シスとして独立した部門を持たないケースがあるようです。その場合は、情報システム部門の役割はほかの部門の従業員が他業務と兼任します。たとえば、経理部門や総務部門の従業員が本業と兼務する場合が多いようです。また、兼任もせず、システムなどの不具合が発生した際にはある程度知識がある従業員が都度対応するという場合もあります。

別の会社にアウトソーシングするケース

情シスの業務が、高度かつ複雑である場合やコスト削減を目指す際に、業務をアウトソーシングするケースもあります。情シス部門の従業員育成には時間がかかるため、外部にアウトソーシングするのは効率・コスト・品質などの面から非常に有効です。外部に委託することで、専門的な知識を持つ技術者が運用・保守・社内のヘルプデスク業務までの全て365日24時間担ってくれます。当然、委託費用がかかるため、自社で情シスを有するケースとアウトソーシングするケースとの費用対効果を比較しておくことが大切です。

情シスの業務はアウトソーシングが有効

一般的に企業の情報投資予算は年間売上高の2%以上必要であるといわれています。人工知能(AI)やIoT機能が劇的な進化をしているなかで、従業員の負荷を軽減させるためには、情シス部門の業務をアウトソーシングする手段は大いに有効だといえます。

また、情シスの負担軽減だけでなく、システムの運営・管理・保守、トラブル・クレーム対応の品質が高まることで、ユーザーの満足度を高める効果も期待できます。

情シスの業務内容まとめ

この記事では、情シスの業務内容について以下のとおり解説しました。

  • 情シスの業務内容は、システムやインフラの企画・開発・運用、ヘルプデスクなど多岐にわたる
  • 情シスの組織形態は企業によってさまざまで、担当者の負担が大きい場合もある
  • 情シスをアウトソーシングすることで、従業員の負担軽減・顧客満足度向上にもつながる

情シスは企業によって役割分担・組織形態が異なり、その範囲・業務に正解はありません。しかしその多くは、ITシステム・ITインフラ・IT機器の管理や運用といったさまざまな業務を一括して担当しています。飛躍的に進化するIT技術を習得しながら業務を効率化するためにも、情シスのアウトソーシングを考えてみてはいかがでしょうか。

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