情シスは、他の部門に比べても業務範囲が広く、雑多な業務や緊急対応の多い部門です。計画的に業務をしようにもなかなかうまく回らず、お悩みの方も多いのではないでしょうか。情シスを効率化するためには、情シスが効率化できない本当の理由を知る必要があります。
この記事では、情シス業務が効率化できない理由と効率化するメリットに注目し解説していきます。これから情シスを効率化させたいという方は、ぜひ参考になさってください。
当社では、確かな情シス支援の実績がございます。全国対応可能となりますので、是非お気軽にご相談ください。
情シス業務が効率化できない理由
情シスが効率化できれば、企業にとってもメリットは大きいもの。では、なぜ効率化できないのでしょうか?ここでは、5つの理由をご紹介します。
人員不足のため
情シスは間接部門に属するため人員補強が望めず、最低限の人数で業務をこなしている企業も多いのではないでしょうか。
この問題以外にも、情シス業務がこなせるIT人材が日本全体で不足しているという問題もあります。
経済産業省が公表した情報によると、2022年時点でのIT人材は約35万人不足していることが分かっています。2030年頃には、今よりもさらに人材不足が深刻化し、約59万人にも及ぶIT人材が不足すると考えられています。
IT業界全体で人材不足の問題が深刻化する中、新卒・中途採用も含め高いスキルを持つIT人材が確保できない企業が多い状況です。昨今問題になっている「ひとり情シス」が、更に深刻な問題になる日も近いかもしれません。
業務が属人化している
社内でIT関連のトラブルが発生した際は、主に情シス部門が担当します。しかし、トラブル対応は社内のネットワークやパソコンなどについて熟知している人でなければ行えません。そのため、情シスの中でも特定の人物に業務が偏るという問題が起きます。
この頼られる人物が異動や退職により不在になったときにうまく引き継ぎができれば良いのですが、なかなかそうはいかないことも多いのです。その結果、後任の負担が大きくなり、心身ともに疲れてしまい後任も退職してしまうという問題につながることもあります。情シスの属人化は、できるだけ早い段階で排除するべき事象です。
情シスは雑多業務が多い
情シス部門は、雑多業務が非常に多い部門です。特に情シスが部門として独立しておらず、総務部と兼任で行っている場合などは、社内の「これはだれがやるの?」という業務が回ってくることも多いのです。
ITに関連することをなんでも聞いてくれることから情シスは「何でも屋」と思われてしまい、本来情シスとは無関係な業務まで任されてしまうこともままあります。
FAQやマニュアルを見ずに問い合わせてくる人が多い
情シスの悩みの種となっているのが、FAQやマニュアルを見て自力で対処できるような問題の問い合わせが止まないことです。情シスの本来の役割を理解していない方も多く、システムやパソコンについて分からないことがあれば、とりあえず情シスに聞いてみよう!と安易な考えを持たれがちです。
調べるより早いだろう、と問い合せてくる人が一人二人・・・十人・・・と増えていくことで、簡易な問合せだけで情シスの手が埋まってしまいます。このような状態が続くと、本来取り組むべき情シス業務に時間を割けなくなってしまいます。
急ぎの問い合わせに即座に対応しなければならない
計画的に業務を進めている場合でも、突如発生したシステムトラブルには即座に対応しなければなりません。単一のトラブルであれば迅速に対処できるものの、トラブルが複数同時に起きてしまった際には大幅な時間を要することになります。
こういったことが積み重なって、計画通りに業務が進まない日が多いのです。システムトラブルは予見できないので、思った通りに業務の効率化が進むことは滅多にないようです。
情シスを効率化するメリット
では、情シス業務が効率化できるとどのようなメリットがあるかご存じですか?情シスメンバーだけでなく、企業にとってもプラスになることが多いのです。
一人ひとりの負荷が軽減し働き方改革へとつながる
業務が効率化され業務量が適正に戻ると、過度な残業や休日出勤が減少します。
これによりワークライフバランスが改善され従業員の満足度が高まり、結果的に離職率低下にも繋がります。情シス業務は負担が多く離職を考える人も多いことから、情シス業務を効率化することは企業としても大きなメリットとなります。
属人化解消につながる
情シス業務を効率化することで、特定の業務などが属人化となるリスクを防げます。業務に関するノウハウや情報を特定の従業員だけが有している場合、この従業員が急に体調を崩したり、退職してしまったりした場合に、業務の進め方が分からずパニックに陥ります。
情シス業務のほとんどが、企業が健全に運営するために必要な業務であり、属人化が起きてしまい業務が進められなくなってしまうと、企業全体に大きな影響を及ぼす可能性が高いです。
コスト削減につながる
情シス業務を効率化することで、不要な残業や休日出勤が減り、コスト削減につながったり、働く環境がよくなり離職者が減少すれば、新規採用や教育の費用面も削減することが可能です。
情シスは間接部門に属するため、経営層の理解が得られずなかなか予算が下りないこともあります。そのため、今いる人員を大切に育てることがなにより大切なのです。
情シス本来の業務に専念できる
情シス業務を圧迫する業務といえば、非コア業務に分類される社内ヘルプデスクやパスワード解除、ID発行や端末準備などがあります。このような非コア業務は、ツールやチャットボット、アウトソーシングなどを活用して効率化することが望まれます。
情シス業務で最も重要ともされる業務は、企業が成長・拡大するために必要となるIT戦略を策定することです。情シスの非コア業務を効率化することで、最も重要とされる情シス本来の業務に専念できるようになります。
情シス業務の課題を解決する方法5選
ここからは情シス業務を効率化できない!といった課題を解決する方法についてご紹介します。自社の課題解決のために最も必要なものはどれか?考えてみましょう。
情シスが担当する業務範囲を定める
情シスの業務量が多くなり負担も多くなってしまう原因として、業務を担当する範囲が広すぎることがあります。情シスにおける本来の業務は、インフラやシステムの構築、保守をはじめ、企業が成長するためのIT戦略を策定することです。
しかし、その他にもIT機器を管理したりヘルプデスク業務も担当したりと煩雑な業務も行わなければならないため、本来の業務に割ける時間やリソースが限られてしまいます。こういった状況を改善させるには、情シスが担当している業務を把握し、本当に情シスが対応しなければならない業務なのかを明確に分ける必要があります。
情シスが担当する業務範囲を明確にするだけでなく、情シスのメンバーが対応しなくても良い業務を分類し、アウトソーシングを活用するなどを検討してみましょう。そうすることで、業務効率化に一歩近づきます。
FAQやマニュアルの見直しをする
どのような状態にある情シス部門でも、すぐに実施できるのがFAQやマニュアルの見直しによる業務の効率化です。どんなIT機器やシステムにも、マニュアルが存在します。しかし、マニュアルがあっても、どこにあるか分からない場合、例え社員が確認したくても確認できません。
そのような事態にならないためにも、社内でマニュアルをどこに置くのか明確に定め、いつでも必要な時に探して確認できるようにすることが大切です。また、マニュアルの量があまりにも多すぎて確認する気がなくなってしまったり、専門用語ばかり使われていて意味が理解できなかったりといったマニュアルであれば、本当に必要なものだけに絞り、誰でも理解できるよう作り直しましょう。
見直しや改善に時間はかかってしまいますが問い合わせが減り、結果的には業務効率化につながります。
業務標準化を行う
業務標準化とは、誰でも同じ業務ができ、かつ同じ成果を出せる状態のことをいいます。人手不足の中でも少しづつ業務内容を共有していくことで、情シス内の業務が可視化されていきます。誰もが同じように業務を遂行できるようになると、業務が滞ることなくスムーズに進行していきます。
これにより、偏っていた業務負荷が軽減され、情シス内の効率化が進んでいきます。
クラウドサービスを導入する
クラウドサービスを導入することで、サーバーの維持や保守管理・定期的なメンテナンスが不要になり、情シスの業務負荷が軽減されます。また、クラウドサービス側が最新のセキュリティ更新やシステム最適化を行うため、常に最新の技術が利用できるというメリットもあります。
クラウドサービスを導入するだけで、これまでブラックボックス化していた業務の属人化が解消されたり、災害時にもデータが破損せず守られることもあり、昨今多くの企業でクラウド導入が進んでいます。
アウトソーシングを活用する
アウトソーシングを活用する場合、パターンが2つあります。1つは、非コア業務を担当してくれる要員を派遣してもらう。もう1つは、非コア業務を丸っと外部の企業にアウトソーシングしてしまう。
どちらが良いのかは業務量などにもよるのですが、比較的丸っと外部企業にアウトソーシングしてしまう方がコスト面ではお得だったりします。一度気軽に見積依頼を行ってみるのもおすすめです。
情シス支援サービスBPOレンジャーでアウトソーシング
ここまで情シスの業務効率化の方法について解説してきましたが、昨今は情シスを丸ごと外部企業にアウトソーシングすることがトレンドになっていますがご存じですか?
というのも、日本企業にはIT人材が枯渇している問題が大きくのしかかっており、スキルのある人材を確保することが難しい現状にあります。これから先は今よりもIT人材が枯渇する可能性も高く、今のうちに手を打っておく必要があります。
そこで弊社では、情シス支援サービスBPOレンジャーでお客様の課題を総合的に解決するサービスを展開しております。
経験が豊富
弊社は、設立から約45年分の情シス部門サポートのノウハウを蓄積しています。これまでのノウハウを元に、最適なサービス内容をご提案いたしますので、安心してご利用が可能です。
これまでに、弊社情シス支援サービスを導入いただいたお客様の事例はこちら
メニューが豊富
弊社ではBPOセンターを運営しているため、情シスのお困りごとに幅広く対応が可能です。主に3つに分類されたサービスで、全ての情シス業務のカバーが可能です。
パソコンサポートサービス
情報システム部門で手が取られがちなパソコンサポートは、BPOレンジャーの得意分野です。PCが動かない、windowsの使い方が知りたい、Excelの使い方を教えてほしいパソコンに関する問い合わせを弊社BPOセンターにて、一手にお受けすることが可能です。
運用支援サービス
社員の入社・退職時なども含め、やるべきことが決まっている業務の支援も可能です。PCキッティングやデータクレンジング、マニュアル作成など、定型業務であれば、IT以外にもお受付が可能です。
ヘルプデスクサービス
基幹システムや会計システム、人事勤怠システムなど、基幹業務に関わる専門性の高いシステムのトラブル対応が可能です。事前にキャッチアップ期間を設けて習得し、貴社サービス内容に応じて的確に対応いたします。
スモールスタートが可能
ご予算に応じて、月間20時間からスモールスタートが可能です。さらにオンサイト型とオフサイト型をご選択いただくことも可能です。
上記でご紹介した3つのメニューを柔軟に組み合わせた、フレキシブルな対応が強みです。
情シスが効率化できない理由まとめ
ここまで、情シスが効率化できない理由やこの課題を解決する方法をご紹介してきました。なかなかすぐにできることではないのですが、自社に合った方法をみつけて、ひとつずつ取り組みを進めましょう。
どのように着手すれば良いか分からない方は、お気軽に弊社までお問い合わせください。最善の方法をご提案させていただいています。
- 情シス業務が効率化できない理由
- 人員不足のため
- 業務が属人化している
- 情シスは雑多業務が多い
- FAQやマニュアルを見ずに問い合わせてくる人が多い
- 急ぎの問い合わせに即座に対応しなければならない
- 情シス業務の課題を解決する方法5選
- 情シスが担当する業務範囲を定める
- FAQやマニュアルの見直しをする
- 業務標準化を行う
- クラウドサービスを導入する
- アウトソーシングを活用する
- 情シス支援サービスBPOレンジャーでアウトソーシング
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