日々の業務で「この作業、毎回同じことの繰り返しだな」と感じる場面はありませんか?
メールの転送やデータの転記、承認依頼の通知など、手作業で行っている定型業務は意外と多いものです。こうした業務を自動化できるツールとして注目されているのが、「Power Automate」です。
本記事では、実際の業務で活用できる10の事例を通じて、Power Automateの具体的な活用方法をわかりやすく解説します。
まずはPower Automateの基本をチェック
Power Automateを活用するためには、基本的な機能や特徴を押さえておくことが大切です。まずは「そもそもどんなツールなのか」「何ができるのか」「導入するとどんなメリットがあるのか」を順番に見ていきましょう。
Power Automateとは?
Power Automateは、Microsoftが提供するRPA(Robotic Process Automation)=業務自動化ツールです。Microsoft 365の各種アプリケーションはもちろん、外部サービスとも連携が可能で業務プロセスを自動化できます。
また、Power Automateには以下2つの機能があります。
- クラウドフロー:クラウド上の操作を自動化
- デスクトップフロー:ローカルPC上の操作を自動化
Power Automateでできること
Power Automateでは、以下のような業務自動化が可能です。
- メール送信や通知の自動化
- ファイルやフォルダの自動整理
- ExcelやSharePointなどへのデータ転記
- 申請や承認プロセスの自動化
- 外部システムとのデータ連携
Power Automateは、1,000種類以上のコネクタを通じて外部サービスやシステムと連携できる点が強みです。
Power Automateを活用するメリット
Power Automateを活用することで、手間や時間を大幅に節約できます。代表的なメリットは次のとおりです。
- 作業時間の短縮
定型業務をPower Automateで自動化することで、これまで手作業でかかっていた時間を大幅に削減できます。日々の小さな作業でも、積み重なれば大きな工数削減につながります。 - ヒューマンエラーの削減
入力や転記などの作業をPower Automateで自動化することで、手作業による入力ミスや転記漏れを防ぐことができ、業務品質の安定につながります。 - 作業の属人化を防止
Power Automateで業務フローを自動化・標準化することで、担当者ごとのやり方の違いを減らし、特定の人に依存しない運用体制を整えやすくなります。
Power Automateの活用が向いている業務の特徴
Power Automateはさまざまな業務に活用できますが、特に効果を発揮しやすい業務にはいくつか共通点があります。
ここからは、Power Automateの活用に適した業務の特徴を3つご紹介します。どの業務を自動化すべきか検討する際の参考として、ぜひご覧ください。
定型化しやすい業務
明確なルールや手順が存在する業務は、業務フローとして設計しやすいためPower Automateの自動化に最適です。
一方で、人による判断が必要な業務や例外的な対応が多い業務は、まず手順を整理してから自動化を検討する必要があります。
転記・通知・保存が多い業務
データの転記や関係者へのメール通知、ファイルの保存といった作業が頻繁に発生する業務は、Power Automateで大幅な効率化が図れます。
Power Automateはサービス間のデータ受け渡しを得意としているため、転記・通知・保存などの業務を自動化しやすくなります。
件数が多く繰り返し発生する業務
月に数回程度の業務よりも、毎日大量に発生する繰り返し業務の方が自動化効果は高くなります。1回あたりの作業時間は短くても、累積すると相当な時間削減につながります。
定型レポートの作成・送信や問い合わせ受付後の自動返信、定期的なデータ更新作業などは、Power Automateで自動化しやすい業務の一例です。
Power Automate活用事例10選
ここからは、実際の業務で活用しやすいPower Automateの事例を10パターンご紹介します。メールの送信やWeb会議招集の自動化など、日々の業務で取り入れやすい事例ばかりなのでぜひ取り入れてみてください。
事例①メールの自動返信
最初のPower Automate活用事例は「顧客からの問い合わせメールの自動返信」です。
問い合わせメールに対して、受信確認の自動返信メールを送信する際にPower Automateを活用できます。特定のメールアドレスや件名パターンをトリガーとして、事前に作成したテンプレート文面を自動で送信するといったフローで処理されます。
営業時間外や休日でも即座に対応できるため、顧客満足度の向上につながります。また、担当者の対応漏れ防止まで含める場合は、通知やタスク化をあわせて設定するとよいでしょう。
事例②申請・承認フローの自動化
続いては、経費申請や稟議書の承認フローをPower Automateで自動化する事例です。
Microsoft Formsや他システムなどで申請内容を入力すると、承認者にTeamsやメールで通知が届き、承認・差し戻しの結果が申請者に自動で返される仕組みを構築できます。
従来の紙やメールベースでの申請フローと比較して、承認状況の可視化や申請業務のスピードアップが期待できます。
事例③添付ファイルの自動保存
メールに添付されたファイルを、自動的にSharePointやOneDriveの指定フォルダに保存するといったPower Automate活用事例もあります。
「特定の送信元からのメール」「件名に特定のキーワードを含むメール」など、条件を細かく設定することが可能です。ファイルの保存忘れや、どこに保存したかわからなくなるといった問題を解消できます。
事例④Web会議招集の自動化
定例Web会議の招集をPower Automateで自動化する事例です。
登録されたWeb会議スケジュールをもとに、Teams会議の予定作成や参加者への通知を自動で行います。また、アジェンダ作成のための合意が必要な場合は、そのメールを自動送信するといった活用方法もおすすめです。
Power Automateを活用することで、日程調整や招集メールの送付にかかっていた手間を省けるため、Web会議運営の効率化が目指せます。
事例⑤社内連絡・リマインドの自動通知
Power Automateによる自動化で、プロジェクトの締切前や重要な会議開催前にリマインド通知を送信する事例です。
期限が近づいたタスクや未対応の案件について、関係者にTeamsのチャットやメールで自動通知を送るといったフローで処理されます。
例として「期限3日前で未対応の社員へメールを送る」「契約更新日の1週間前に担当者へリマインドを送る」といった活用が可能です。
事例⑥定型メールの一斉送信
顧客向けのメルマガや社内向けの定期連絡など、定型メールの一斉送信をPower Automate自動化する事例です。
あらかじめExcelやリストにまとめた宛先に対して、作成したメールを一斉送信するといったフローで処理されます。宛先ごとに名前や所属を差し込む設定も可能なため、手作業と比べてミスなく効率的にメールを一斉送信できます。
事例⑦Excelへの転記・更新作業の自動化
Webフォームや他システムに入力・登録されたデータを、Power AutomateでExcelファイルへ自動的に反映することも可能です。
登録された情報を既存のExcelに追記・更新することで、手入力による転記ミスを防ぎながら常に最新データを蓄積できるので、集計や分析のための下準備にかかる負担を減らせる点が大きなメリットです。
事例⑧請求書・経費データの整理
請求書データや経費情報の整理には、Power Automateを活用できます。
たとえば、メールで受信した請求書PDFを自動で保存・分類し、必要に応じてAIなどで金額や日付といった情報を抽出したうえで、Excelファイルへ記録するフローを構築できます。
こうしたPower Automateを活用した仕組みにより、手作業による入力負担を軽減し、月末月初の経理処理を効率化しやすくなります。
事例⑨Web操作を含む定型業務の自動化
Webサイトへのデータ入力や情報収集など、ブラウザ操作を含む定型業務をPower Automateで自動化する事例です。
Webブラウザ上の操作をすべてフローに組み込んでおき、実行環境を整えることで自動化できる仕組みになっています。
社内ポータルサイトへのデータ入力や、Webシステムからのレポートダウンロードといった、画面操作をともなう定型業務を自動化できます。
事例⑩AI活用によるレポートの自動化
Power AutomateとMicrosoft提供のAI機能「AI Builder」を組み合わせることで、レポート作成業務を自動化する事例です。
例として、受信したメール本文からキーワードを抽出して分類したり、添付された書類からテキストデータを読み取って要約レポートを作成したりすることが可能です。
Power Automate活用を成功させるコツ
Power Automateを上手く活用するためには、技術的・運用面の両方における工夫が重要です。それでは最後に、Power Automate活用を成功させるために押さえておきたいポイントを3つご紹介します。
現状の業務を整理する
Power Automate活用による自動化に取り組む前に、まずは現状の業務フローを可視化することが重要です。どの作業にどれくらい時間がかかっているか、どの部分で問題が発生しやすいかを把握しましょう。
現状の業務を細かく整理することで、Power Automateで自動化すべき業務の優先順位が明確になります。
テンプレートを活用する
Power Automateには、基本のテンプレートが豊富に用意されています。テンプレートを活用することで、ゼロからフローを作成する手間を省けるため短期間で自動化を実現できます。
まずはテンプレートの中から自社の業務に近いものを選び、必要に応じてカスタマイズしていくのが効率的な進め方です。
属人化しないシンプルな運用を目指す
Power Automateで作成したフローが、特定の担当者にしか理解できない状況は避けましょう。シンプルで分かりやすいフロー設計を心がけることが重要です。
複雑なフローは属人化しやすく、担当者の異動や退職時にPower Automateの運用が止まってしまうリスクがあります。そのため、チーム全体で運用できる仕組みづくりを進めましょう。
Power Automateの運用に不安があるという方は、外部のシステム開発会社やITコンサルタントに相談することをおすすめします。支援実績が豊富なプロ視点での分析により、最適なPower Automateの運用方法が見つかる可能性が高まります。
当社は設立から40年分のITノウハウを蓄積しており、Microsoftツールの運用改善を支援する「ITあんしんサポート」を提供しております。Power Automateの活用や運用体制の整備でお困りの方は、ぜひ当社へご相談ください。
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まとめ
Power Automateは、手軽に業務自動化を始められる便利なツールです。メールの自動返信や承認フローの効率化、データ転記の自動化など、活用できる業務の幅は多岐にわたります。
Power Automateを活用するコツは、まず現状の業務をひとつずつ整理することです。また、Power Automateで用意されているテンプレートを活用しながら、属人化しないシンプルな運用を行うことで、無理なく自動化の範囲を広げていけます。
本記事でご紹介した10の活用事例を参考に、自社の業務改善にPower Automateを取り入れてみてはいかがでしょうか?
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