システム連携とは?連携するメリットや方法7選を詳しく解説!

クラウドサービスが当たり前になった今、社内のシステムがバラバラに存在することで「データがサイロ化していて活用しにくい」という声をよく耳にします。

本記事では、そうした悩みを一気に解消する「システム連携」の基本やメリットをわかりやすくご紹介します。

システム連携とは?

システム連携とは、例として、クラウド上にある在庫管理システムとオンプレミス上にある会計システムといった「別々に動くシステム」のデータを相互に連携する仕組みをつくることです。

システム連携が必要となる3つの背景

いま企業がシステム連携に再度注目している理由として「情報のサイロ化」「複数クラウドサービスの利用」「データ活用ニーズの高まり」という3つの背景があります。ここからは、ひとつずつ解説してきます。

情報のサイロ化

各システム間で、それぞれのシステムの情報が分断されていることを「情報のサイロ化」と呼びます。

情報のサイロ化が起こってしまうと、同じ顧客情報であっても複数システムに入力する必要があり、更新漏れや入力ミスが起こりやすくなります。

複数クラウドサービスの利用

一般的に企業は、業務効率化のためにERPやCRM、SFA、チャットボットなど部門ごとに異なるクラウドサービスを導入していることが多いです。

そのため、利用しているクラウド間でシステム連携が行われていないとデータが分断されてしまうため、データの活用を妨げます。

データ活用ニーズの高まり

売上に直結する営業部門やマーケティング部門だけでなく、経理や総務といったバックオフィス部門など幅広い部門からデータ活用のニーズが高まっています。

さらに経営層が的確な戦略を立てるためには、売上や在庫などのリアルタイムの情報をもとにした数値分析が重要です。

システム連携のメリット

別々に稼働しているシステムを結びつけると、日々の業務から経営判断まで幅広い場面でプラスの効果が期待できます。ここからは、システム連携の主なメリットを3つご紹介します。

メリット①データの信頼度の向上

システム間のデータ連携に人の手が増えれば増えるほど、ミスが発生するリスクが高まります。

システム連携は人の手を介さずにシステム間のデータを連携できるため、データの信頼度を向上させることにつながります。

メリット②全社状況の見える化

システム連携によりデータの一元管理が可能になるため、売上や在庫といった情報を可視化できます。

データの一元管理により、現場はスピーディーな業務対応や販売分析が可能になり、経営層も迅速な意思決定を行えるようになります。

メリット③データ連携工数の軽減

利用しているシステムの数が多く、システム同士の連携ができていない状態では、必要に応じ連携に人の手が介入し工数がかかります。

システム間のデータ形式が異なる場合は、手作業でデータを加工するなどさらに工数と作業時間が必要になります。システム連携は、こうしたデータ連携工数を軽減することにつながります。

基本のシステム連携方法【7選】

ここからは、基本のシステム連携の方法を7つご紹介します。それぞれの特徴を押さえて、自社に適しているシステム連携の方法を確認しましょう。

①iPaaS連携

iPaaSは「Integration Platform as a Service」の頭文字をとったもので、さまざまなシステムのデータを集約し、データフローを構築できるクラウド基盤です。

iPaaSには一般的によく利用される連携フローを「テンプレート(レシピ)」としてあらかじめ用意しているものが多く、このテンプレート(レシピ)を活用してデータフローを作成することで、比較的簡単にシステム連携ができるといった特徴があります。

当社は設立から40年分のITノウハウを蓄積しており、webMethodsなどのiPaaSをはじめ、システム連携の支援実績があります。自社にあったシステム連携の手段がわからないとお悩みの方は、ぜひ当社へご相談ください。

②ETL連携

ETLは「Extract Transform Load」の頭文字をとったもので、データを抽出(Extract)・変換(Transform)・出力(Load)する仕組みのシステム連携方法です。

ETL連携は、さまざまなデータソースからデータを抽出し、1ヵ所でデータ変換を実施・必要なシステムへデータを出力できます。

③EAI連携

EAIは「Enterprise Application Integration」の略で、複数システムのデータを連携する仕組みです。

EAI連携の特徴としては、社内サーバーなどオンプレミス環境とのデータ連携を得意とすることがあげられます。

④ファイル連携

ファイル連携は、CSVやXMLなどのファイルをやり取りする連携方法です。ファイル連携は、バッチ処理の中で使われることが多いといった特徴があります。

⑤データベース連携

データベース連携は、データベースを介してシステムのデータを連携する方法です。データ連携の際には、データベース言語のひとつである「SQL」が用いられます。

⑥API連携

APIは「Application Programming Interface」の略で、「リクエスト(要求)」と「レスポンス(返答)」をシステム間において必要なタイミングでやり取りすることで、データを連携します。

⑦メッセージキュー

メッセージキューとは、システム間の連携をメッセージ単位で連携する仕組みです。

データの受け渡しにはシステム同期を必要としないため、メッセージ送信側とメッセージ受信側が同時に稼働していなくても、連携を維持できるといった特徴があります。

システム連携の方法で悩んだときのポイント

システム連携の方法で悩んだ際は「まず何から手をつけるべきか」をはっきりさせると検討が一気に進みやすくなります。

自社にあうシステム連携の方法を選ぶためにも、ポイントをみていきましょう。

システム連携に求める要件を明確にする

システム連携の第一歩として重要なのは「現状の把握」です。自社で扱っているシステム間でどのような連携をしているのか、データがどのように流れているのかを確認し、課題を抽出しましょう。

まずはシステム連携に求める要件を明確にしたうえで、自社のシステムにあう連携方法を検討することが重要です。

自社で利用しているシステムにあう連携方法を選ぶ

現状の把握ができたら、自社で利用しているシステムにあう連携方法を検討しましょう。

例として、改修が難しいシステムなどを利用している場合は、各システムの仕様にあまり依存しない「ファイル連携」が候補としてあげられます。

また、増えてしまったSaaSの管理を手軽にしたいという場合は、テンプレートを使って簡単に連携できる「iPaaS」がよいでしょう。

自社で利用しているシステムにあう連携方法を選ぶポイントとして「いま最適」なだけでなく「将来の拡張」に対応できるかどうかを同時に見ることも重要です。

ITのプロに相談する

自社で利用しているシステムには一体どの連携方法が向いているのかわからないという場合は、早い段階で専門家の意見を取り入れるのがおすすめです。

導入実績が豊富なITベンダーであれば、現在利用しているシステムと今後導入を検討しているシステムの連携など、幅広い知見をもったプロによる支援を受けられます。

当社は設立から40年分のITノウハウを蓄積しており、webMethodsなどのiPaaSをはじめ、システム連携の支援実績があります。システム連携でお困りの方は、ぜひ当社へご相談ください。

まとめ

システム連携は、企業のDXを推進する上で欠かせない要素です。システム連携を行うことで、データの信頼度の向上や全社状況の見える化、データ連携工数の軽減など、多くのメリットをもたらします。

システムを連携する方法には、iPaaS連携やAPI連携などさまざまな選択肢があるため、自社のシステム連携課題に応じて最適な方法を選択することが重要です。

システム連携により、効率的な業務運営とデータドリブンな経営を実現し、企業競争力の強化につなげていきましょう。

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