AWS認定資格を一覧でご紹介!勉強方法や合格のコツを知って効率的に資格を取得しよう

クラウド技術の普及にともない、企業のITインフラや業務システムのクラウド化が加速しています。その中で、クラウドサービスの活用スキルを証明するAWS認定資格への関心が高まっています。

AWS認定資格は、クラウド環境の設計や運用、セキュリティ管理などのスキルを証明するものであり、ITエンジニアにとって重要な指標となっています。

本記事では、AWS認定資格の概要や種類、それぞれの特徴について詳しくご紹介します。AWSへの理解を深めたい方や、キャリアパスでお悩みの方はぜひご覧ください。

AWS認定資格とは?

AWS認定資格とは、Amazonが提供するクラウドサービス「AWS(Amazon Web Services)」に関するスキルや知識を証明する資格のことです。

資格を取得することで、AWSの基本的な概念や活用方法、システム設計、運用に関する一定のスキルを備えていることを証明できます。

AWSはクラウド市場において高いシェアを誇り、多くの企業が導入を進めています。そのため、AWS認定資格の需要も高まっており、クラウドエンジニアやITインフラ担当者にとって、スキルの証明やキャリアアップのための有効な資格となっています。

AWS認定資格を取得するメリット

AWS認定資格を取得することで、就職や転職だけでなく、キャリアアップやスキル向上にも大きなメリットがあります。

クラウド市場の拡大にともない、AWSの知識やスキルを持つエンジニアの需要が高まっており、資格を取得することで多方面での活躍が期待できます。

クラウド技術の専門知識を証明できる

AWS認定資格は、クラウド技術に関する知識とスキルを問う資格です。

資格取得を目指す過程で体系的な知識を習得でき、合格することで専門知識を有していることを客観的に証明できます。企業に対しても、クラウド技術に精通していることをアピールしやすくなるでしょう。

エンジニアとしての市場価値が向上する

全業界で幅広くクラウド活用が進む中、AWSの知識とスキルを持つエンジニアの需要は高まっています。

AWS認定資格をもつことで、クラウド関連の業務に対応できるエンジニアとしての評価が上がり、自身の市場価値が向上します。とくに、AWSを導入している企業では、資格取得者が採用や昇進の場面で優遇される可能性が高いでしょう。

AWSを直接活用していない企業でも、クラウド全般の知識を持つエンジニアとして高く評価されることがあります。

転職やキャリアアップに活用できる

AWS認定資格を取得することで、転職やキャリアアップの選択肢が広がります。エンジニアとしてのキャリアアップだけでなく、ITコンサルタントやクラウドアーキテクトなどの上級職へのステップアップにも役立つでしょう。

また、AWSに関連したスキルは、クラウドを活用するさまざまな業種で求められているため、幅広い分野での転職にも活用できます。

試験対策を通じて実践的なスキルが身につく

AWS認定資格の試験は、単なる知識の暗記ではなく、実際の業務で役立つ実践的なスキルの習得を目的としています。

試験対策を進める中で、クラウドの設計や運用に必要なスキルを身につけられるため、資格取得と同時に現場で即戦力として活躍する準備が整います。

資格を通じて学んだ内容は、実際の業務でそのまま活かせるものが多いため、実践力を磨きながらスキルアップを図れるといったメリットがあります。

【難易度別】AWS認定資格一覧(2025年現在)

AWS認定資格はクラウドサービスに関するスキルを証明するもので、2025年現在、12種類の資格があります。

資格は難易度別に分類され、基礎レベルから専門分野に特化したものまで幅広く用意されています。それでは、12種類の資格の特徴を詳しく見ていきましょう。

Foundational(基礎)

「Foundational」は、クラウドの基本知識を問う資格で、2種類あります。資格の難易度としては、AWSに関する学習を始めたばかりの人に適しています。

AWS Certified Cloud Practitioner

「AWS Certified Cloud Practitioner」は、AWS認定資格の入門編として位置づけられており、クラウドの基本概念やAWSの主要サービス、セキュリティの基礎知識を問う試験です。

AWSを初めて学ぶ人や、エンジニア以外の職種でもクラウドの基礎を理解したい人に適しています。

AWS Certified AI Practitioner

「AWS Certified AI Practitioner」は、2024年に新設された資格で、AIや機械学習に関する基礎知識を問う内容となっています。

クラウド上でAI技術を活用するスキルを習得したい人に適しており、資格取得にはAIや機械学習の基本概念や活用事例の学習が必要です。

Associate(アソシエイト)

「Associate」は、Foundational(基礎)資格とProfessional(プロフェッショナル)資格の中間に位置する資格で、5種類あります。資格の難易度としては、AWSの実務経験を持つエンジニア向けです。

AWS Certified SysOps Administrator

「AWS Certified SysOps Administrator」は、AWSの運用管理に関する資格で、クラウド環境でのネットワーク管理やセキュリティ対策、トラブルシューティングなどのスキルが問われます。

企業でAWSを導入する際の運用担当者に適しています。

AWS Certified Developer

「AWS Certified Developer」は、クラウド上でのアプリケーション開発に必要なスキルを問う資格です。AWSの主要サービスを活用した開発やデバッグ、最適化に関する知識が求められます。

開発経験があるエンジニアに適しています。

AWS Certified Solutions Architect

「AWS Certified Solutions Architect」は、AWSのアーキテクチャ設計やシステムの最適化について問われる資格で、クラウド環境でのシステム設計や最適なサービス選定に関する知識が必要です。

クラウドエンジニアシステムアーキテクトを目指す人に適しています。

AWS Certified Data Engineer

「AWS Certified Data Engineer」は、AWS上でのデータ処理やデータパイプラインの設計、変換、保存に関するスキルを問う資格です。

データ分析基盤の構築を担当するエンジニアに適しています。

AWS Certified Machine Learning Engineer

「AWS Certified Machine Learning Engineer」は、機械学習モデルの開発や運用に関する資格で、AWS上でのデータ処理やモデルのトレーニング、デプロイに必要な知識を問われます。

AIや機械学習エンジニアとしてのスキルを証明するのに適しています。

Professional(プロフェッショナル)

「Professional」は、専門的な知識と高度な技術が求められる資格で、2種類あります。資格の難易度としては、AWSの実務経験を積んだエンジニア向けです。

AWS Certified Solutions Architect

「AWS Certified Solutions Architect」は、AWSのアプリケーション設計やデプロイ、システムの最適化に関する高度な知識を問う試験です。

Associate(アソシエイト)資格である「AWS Certified Solutions Architect」の上位資格であるため、難易度が高いですが、取得すればクラウドアーキテクチャ設計のエキスパートとしての証明になります。

AWS Certified DevOps Engineer

「AWS Certified DevOps Engineer」は、AWSの開発や運用プロセスに関する知識が問われる資格で、CI/CDパイプラインの構築や自動化の実践スキルが求められます。

システムの効率的な運用を目指すエンジニアに最適です。

Specialty(専門)

「Specialty」は、特定の分野に特化した高度な資格で、3種類あります。資格の難易度としては、専門職向けです。

AWS Certified Advanced Networking

「AWS Certified Advanced Networking」は、ネットワークアーキテクチャの設計や管理に関する知識を問う資格です。

AWS環境での高度なネットワーク構成やセキュリティ、接続最適化などの学習が必要です。

AWS Certified Machine Learning

「AWS Certified Machine Learning」は、AIや機械学習を活用したシステムの構築・運用に関する資格です。

データ分析やモデル開発に関する高度な知識が求められ、AIエンジニアデータサイエンティスト向けの内容となっています。

AWS Certified Security

「AWS Certified Security」は、AWS環境におけるセキュリティ対策に特化した資格で、インフラセキュリティやインシデント対応、データ保護に関する専門的な知識を問われます。

セキュリティエンジニアやクラウド環境のセキュリティ担当者向けです。

AWS認定資格合格に向けた勉強方法

AWS認定資格を取得するためには、効果的な学習方法を選び、自分に合ったスタイルで知識を深めることが重要です。

公式トレーニングを活用する方法から、独学や実務経験を積む方法まで、さまざまなアプローチがあります。それぞれの勉強方法の特徴を理解し、効率的に学習を進めましょう。

AWS公式のトレーニング(AWS Skill Builder)を利用する

AWS認定資格の学習を始める際に、最も効果的なのがAWS公式トレーニングの活用です。

「AWS Skill Builder」は無料で利用でき、基礎から応用まで体系的に学べます。また、ゲーム形式で学習を進められる「AWS Cloud Quest」などのプログラムもあり、実践的なスキルを身につけるのに適しています。

公式のコンテンツは試験範囲に沿って構成されているため、効率的に学習を進めたい方におすすめです。

独学で勉強する

独学でもAWS認定資格の取得は可能ですが、体系的な学習計画を立てることが重要です。とくに、AWSを扱う実務経験がない場合は、基礎からしっかりと学ぶ必要があります。

公式のドキュメントやホワイトペーパーを活用しながら、試験範囲に沿った学習を進めることがポイントです。また、実際にAWSの無料アカウントを作成し、ハンズオン形式で操作することで理解を深めましょう。

書籍やオンライン講座を活用する

AWS認定資格の学習を効率的に進める方法として、書籍やオンライン講座を活用するのも効果的です。試験対策用の参考書や問題集を活用することで、試験範囲の知識を体系的に学べます。

さらに、UdemyやAWS公式のトレーニングコースなどのオンライン講座を受講すれば、実践的なスキルを身につけながら学習を進められます。自身のペースや学習スタイルに合わせて、独学と組み合わせながら進めるとよいでしょう。

AWSを扱う案件で実務経験を積む

AWSの認定資格は、理論だけでなく実践的なスキルも求められるため、実務経験を積むのも有効な学習方法のひとつです。

とくに、上位資格であるSpecialty(専門)やProfessional(プロフェッショナル)では、実際の業務経験が大きな強みになります。

業務でAWSを活用できる環境にいる場合は、積極的にクラウド関連の業務に携わり、実践を通して知識を深めましょう。また、AWSの個人アカウントを作成し、ハンズオンで操作を試すことも実践力を高めるのに役立ちます。

AWS認定資格の受験方法

AWS認定資格を取得するには、適切な準備と手順に沿って受験することが重要です。試験の流れを事前に把握し、スムーズに進められるようにしましょう。

ステップ(1)受験する資格を選んで勉強する

まずは、自分のスキルやキャリアプランに合ったAWS認定資格を選び、試験に必要な知識やスキルを身につけましょう。

各AWS認定資格によって異なる試験範囲が設定されているため、試験ガイドを確認しながら効率的に学習を進めることが大切です。

ステップ(2)AWSの公式サイトから申し込む

試験の準備が整ったら、AWSの公式サイトから受験申し込みを行いましょう。

AWS認定試験は、テストセンターで受験する方法と自宅などでオンライン受験する方法の2種類があります。自分に適している方を選択し、申し込みましょう。

ステップ(3)受験する

AWS認定試験の当日は、落ち着いて受験に臨むことが大切です。

試験会場で受験する場合は時間に余裕をもって到着し、本人確認書類など必要な持ち物を持参しましょう。オンライン受験の場合は、試験環境の事前確認が重要です。

注意点:受験前までに確認しておこう

オンライン試験ではカメラ付きPCが必要であり、試験監督とのコミュニケーションが求められる場合があります。試験監督の言語設定によって試験時間が異なる場合があるため、事前に確認しておきましょう。

また、インターネット環境が安定しているか、カメラやマイクが正常に機能するかを事前にチェックし、試験当日にトラブルが発生しないよう準備を整えることが重要です。

ステップ(4)合否結果を確認する

AWS認定試験終了後、合否の結果が通知されます。

合格した場合は、AWS公式サイトで認定証を確認し、企業にアピールするために自身のプロフィールやポートフォリオなどに資格情報を追加するとよいでしょう。

不合格だった場合でも、諦めずにまた合格に向けて勉強することが大切です。試験のフィードバックを参考にしながら再挑戦に向けた学習計画を立てましょう。

AWS認定資格に合格するコツ

AWS認定資格の試験に合格するためには、計画的な学習と適切な対策が必要です。

それでは最後に、AWS認定資格に合格するコツをご紹介します。試験範囲を把握し、自分のキャリア目標に合わせた学習を進めましょう。

自分のキャリアプランに合わせて受験する資格を決める

AWS認定資格に合格するためには、まずは自分のスキルレベルや将来のキャリアプランを考慮し、適切な資格を選ぶことが大切です。

初めてAWSの試験に挑戦する場合は、基礎レベルのFoundational資格からスタートし、段階的に上位の資格へとステップアップしていくのがおすすめです。

とくに、専門知識を求められるSpecialty資格やProfessional資格は、実務経験を積んでから挑戦すると合格しやすくなります。

受験する日程にあわせた勉強計画を立てる

AWS認定試験は年間を通して随時受験可能なため、期限を決めて計画的に学習を進めることが重要です。受験を決めたら試験日から逆算して勉強スケジュールを作成し、無理のないペースで学習を進めましょう。

とくに、仕事をしながらの受験準備では、短期間での詰め込みではなく毎日コツコツと知識を積み重ねることが合格への近道となります。

試験直前対策には模擬試験がおすすめ

AWSからは無料の模擬試験が提供されており、本試験の出題傾向をつかむのに役立ちます。模擬試験は出題数が本試験より少なめですが、問題形式や試験の流れを把握するのに適しています。

試験直前の総仕上げとして活用し、苦手な分野を重点的に復習することで、より確実に合格を目指せるでしょう。

まとめ

AWS認定資格は、クラウド技術の普及とともに今後の需要増が期待される資格です。複数の難易度の資格が用意されているため、自分のスキルレベルやキャリアプランに合った資格を選ぶことが重要です。

また、継続的な学習と実践的なスキルの習得が合格への鍵となります。模擬試験の活用やAWSの実務経験を積むことで、より確実に知識を定着させることができるでしょう。

計画的な受験対策を行い、AWS認定資格を活用することで、キャリアアップや自身の市場価値の向上につなげましょう。

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