12 Days of OpenAIでは12日間続けて発表があります。Day 7で発表されたProjects in ChatGPTはChatGPTの使い勝手を向上させてくれます。今回はProjects in ChatGPTについて解説します。
Projects in ChatGPT?
Projects in ChatGPTは簡単に言うとチャットのフォルダ管理機能です。今までのChatGPTは最近使った順にただ並んでいるだけでした。ただ並んでいるだけなので数が増えてくると探すのが手間でした。プロジェクトを作ると関連するチャットを1か所にまとめることができます。
しかし、ただのフォルダ管理機能だけではありません。目玉機能が2つあります。1つはファイルアップロードによる簡易RAG、もう1つはカスタムインストラクションです。この2つの機能によってChatGPTが便利なデジタル書斎に様変わりです!
プロジェクトの作り方
プロジェクトを作るのはとても簡単です。+
アイコンのプロジェクトを新規作成をクリックしてプロジェクト名を入力するだけです。
プロジェクトを区別しやすいようにフォルダの色を変更することもできます。
チャットの追加
既存のチャットをプロジェクトに追加するのも簡単です。 …
アイコンからプロジェクトに追加するを選択肢、追加したいプロジェクトを選択するだけです。プロジェクトからチャットを削除してもチャット自体は削除されないので安心して下さい。
Projects in ChatGPTの目玉機能
ファイルアップロードによる簡易RAG
ChatGPTはLLMで覚えたことしか回答できません。その問題を解決する手段の1つがRAGです。今までChatGPTでRAGを構築しようと思ったらGPTsを構築するしかありませんでした。しかし、プロジェクトではファイルをアップロードするだけで構築できます。決まったプロンプトでしか動かせないGPTsと違ってファイルに対して好きな検索をかけることができます。
カスタムインストラクション
今までChatGPTではアカウント単位でしかカスタムインストラクションを設定できませんでした。チャットの用途によっては表現を変えたいことが多いのですが、今までは実現するには工夫が必要でした。プロジェクトではプロジェクトごとにカスタムインストラクションを設定できます。報告書用のプロジェクトではフォーマルな表現をするカスタムインストラクションを、創作用のプロジェクトでは創作する内容に合わせた表現をするカスタムインストラクションを設定できます。
Projects in ChatGPTではできないこと
便利なProjects in ChatGPTにもできないことがあります。
他の人とのプロジェクトの共有
仕事で一人でプロジェクトを行うことはあまりありません。プロジェクトメンバーとの情報共有が必要不可欠です。Projects in ChatGPTは情報共有にはうってつけの機能だと思うのですが、他の人と共有することはできません。GPTsはTeamメンバーと共有できるので残念です。
チャットの検索
チャットで生成してもらった内容を検索したいことは良くあります。プロジェクトにまとまったチャットの内容を検索できるととても便利だと思います。しかし、試してみましたが上手くいきませんでした。
まとめ
Projects in ChatGPTについて解説しました。
今までのChatGPTは優秀な家庭教師でコンサルタントでした。豊富な知識から様々なことを生成してくれました。しかし、本当に答えて欲しかったこと、ドメイン知識や自作小説の設定などは答えてくれませんでした。
プロジェクトでは本当に答えて欲しかったことファイルアップロードすることで答えてくれるようになります。プロジェクトを使うのはいつでも欲しい情報に手が届く書斎で作業しているようなものです。仕事のはかどる書斎を手に入れた感じです。
ファイルアップロードとカスタムインストラクションを駆使して自分好みの書斎にして仕事の効率を上げていきましょう。