cmkPLUSを担当している中の人が、思ったことをだらだら書いているだけなので、コーヒーでも飲みながらまったりお読みください。
少し前になってしまいましたが、最高の盛り上がりの中アルゼンチンが優勝して終わりました…
サッカーワールドカップ…(もっと続いて欲しかったけど、寝不足が…)
メッシ選手がレジェンドになったとか、FIFAの国際映像で映った「SHONO」さんがワールドクラス美女で注目されたとか色々あった中、1人の日本人として1番強烈にインパクトがあったのは、やはり日本代表「三笘選手の1mm」です。
VAR判定の結果がでる1分?2分?はめちゃくちゃ長かったですよね!?
(VAR=ビデオ・アシスタント・レフェリー)
今でもあのハラハラ・ドキドキ感は忘れられません!
ゴールになった時は狂喜乱舞だったのですが、ふと、システム屋さんで働いている人としては、めちゃくちゃ喜びながらこのゴールはどの様に判断されたのか!?
と、システム面も並行して気になってしまいました…
見る角度によってはボール全体は完全にライン超えているようにも見えますが、VARによるFIFAの公式見解としてボールはライン上に残っているとのことでした。(サッカーは完全にラインを超えないとボールが外に出たことにはならない)
VARはいわゆるスポーツテックの技術です。
スポーツテックは「観る・見る」だけではなく「する」「支える」の3つの種類があり、サッカーのVARは主に審判のジャッジを助けるので「観る」「支える」に該当するのかな?と思っています。
ちなみにVARというか、ビデオ判定が導入されているサッカー以外のメジャースポーツと言えば、野球・テニス・バレーボール・柔道・ボクシングなどです。
すべての試合で導入されているわけではありませんが…
話をもとに戻して、今回のFIFAワールドカップカタール2022で採用されていたVARは、2種類のスポーツテック技術が使用されています。
1.映像面、SONYブランドのホークアイ(Hawk-Eye)と言われている製品
https://www.sony.com/ja/SonyInfo/technology/stories/Hawk-Eye/
2.ボール位置をリアルタイムで把握するKINEXON社(ドイツ)のLive Ball Trackingと言う製品
https://kinexon.com/technology/ball-tracking/#balltracking
1.のホークアイ映像は複数カメラ(12台だそうです)で映しているんだろうなと、想像つくのですが、2.のボール位置の特定は最初、意味が分かりませんでした。
いわばボールのIoT?なので、本当に電子機器がボールの中に入っているの?っと思っていたら本当に入っていました…
アディダスニュースリリースのリンク張っておきます。
Connected ball technology comes to Al Rihla for sport’s bigg…
ボールを充電している映像は衝撃です笑
簡単に言うと、ボールの中に入っているセンサーとコートに設置されているアンテナ間で、常に三角測量を実施、ボール位置を特定する技術です。
(詳しい説明はKINEXON社のHPで確認下さい)
ライブで特定し続ける事により、シュートスピード、ドリブル速度、パスの精度などが瞬時に計算できるようになっています。
なので「三笘選手の1mm」 最初はこのKINEXON社(ドイツ)のLive Ball Trackingで証明されたものと思っていましたが、よくよく調べると、このLive Ball Trackingの精度は数センチ単位と言う事が分かったので「三笘選手の1mm」を証明するには少し難しいのでは?と思いました。
となると、SONYのホークアイで確定されたと思われます(どちらで確定したのか確認できなかったので詳しい方がいらっしゃれば是非ご教授ください)
映像で見ると、角度によっては完全にボールはゴールラインを割っています。(線よりボールが完全に出ないと割っていることにならない)
FIFAが公式ツイッター上で公開したのは、三笘選手がアシストする瞬間のスローと、同じ場所に置いたとされるボールの写真。
「スローでゴールラインは割っていないことが確認された」としています。
これを見たとき、ホークアイならもっと鮮明で正確な静止画もあるよね?って思ったのは私だけではないはずです。
結局その後も公開されませんでした…残念
ちなみにホークアイ、カタログ上なら「1秒あたり最大340フレームのフレームレート(静止画像数)で実行」と書いてあるので、FIFAにはばっちりな証拠があると思ってます。
中途半端な映像だけだったので、プチ炎上した感じでした。
その代わりと言ってはあれですが、次の写真が決定的な瞬間をとらえたとして盛り上がりました。
スタジアムのキャットウォーク(ピッチから50mほど上)からの1枚です、この写真を見た方も多いのではないでしょうか?
ツイッター等で写真が拡散されていましたが、本家は下記AP通信の写真です。
From most angles, it looked like the ball went out of play j…
色々と意見はありますが、拡大してもボールとゴールラインの間に芝生が見えないので、割っていないと言って良いと思います。
ちなみに、この1枚はAP通信のプロカメラマンPetr David Josek氏がSONYのα1で撮影したそうです。
撮影データまでは分かりませんが、この決定的な写真を撮れるとはさすがプロですよね…
ツイッター上で話題になった「1.88㎜ ボールがライン上に残っている」ツイートはこの写真を分析した結果です。(ボールの大きさと比較してもっと残っている見解もあります)
確かに、この写真も本当の真上からではないので若干誤差はありますが、逆にゴール手前から狙っているのでこの写真で残っているなら、真上からだともう少し残っているのでは?という所です(1㎝~以上あるかもと…)
1mmでも1cmでもゴールならなんでもいいのですが!
ともあれ、このゴールはVARが導入される前ならレフェリーの腕次第、ゴール・ノーゴールいずれの判定でも多いに揉めたゴールになっていたかと思います。
後日、各メディアが競って検証、レフェリーの判断が正しかったかどうかを追及しそうですが…
最終的に2022年のサッカーワールドカップではVARで「三笘選手の1mm」「フランス、グリーズマン選手のゴール取り消し」など試合結果に大きな影響が出た大会でもありました。
スポーツはサッカーに限らずぎりぎりで決着がつく場合も多いです。
VARを始めたとしたスポーツテックの革新で、まだまだ公平になっていく、また、観戦する側の姿勢も変わってくると思います。
自分が応援しているチームに不利な判定がでる場合もありますし、試合の流れが変わるなど、課題も並行して出てくるのですが、現状、スポーツテックは各スポーツへの導入がどんどん進んでいます。
スポーツテックはレフェリー面が注目されがちですが、観戦側の立場としては是非とも、VR+ARでその場にいる様に観戦したい!
個人的にはこれにつきます。
FIFAワールドカップカタール2022の現場ではスマホ+ARでの観戦が試験的に導入されています。
これは見たときは一瞬ゲーム!?と思ってしまいました…
リアルと分析を見ながら観戦できる、もうヒートマップがでるだけで面白いです(私だけですか?)
もう少し開発が進むとフィジカル面のグラフなども表示されそうですね。
元日本代表の本田選手の解説で盛り上がったABEMAでは、決勝、準決勝をVR+リアルにて生中継されていました。
この没入感はすごそうだと思いませんか?
なかなか良い画像がなかったのですが、雰囲気を是非下記の記事から感じとってください。
https://av.watch.impress.co.jp/docs/review/minireview/1463498.html
これをみて、次の2026 FIFAワールドカップは是非とも、もっと進化したVR空間で観戦したいと思っています。
(本当は現地に…)
ともあれ、まずはVRグラスを買わないとだめなんですけどね…