【初心者向け】AWSとはどんなサービス?メリットや機能・料金体系までわかりやすく解説

「AWS(Amazon Web Service)」は、クラウドサービスの中でも世界トップクラスのシェアを誇るプラットフォームです。企業のITインフラとして広く活用され、システム構築やデータ管理、AI・機械学習の活用など多様な用途に対応しています。

本記事では、AWSの主要な機能やメリットを初心者向けにわかりやすくご紹介します。クラウド導入を検討する企業担当者の方は、ぜひご覧ください。

AWSとは?

「AWS」とは、Amazonが提供するクラウドサービスで正式名称は「Amazon Web Services」です。

サーバーやストレージ、データベース、AI・機械学習などの幅広い機能をオンライン上で利用できるため、企業のITインフラを効率的に構築したり運用したりできます。

クラウド化による業務効率化やコスト削減を実現できることから、多くの企業や個人開発者に利用されています。

AWSを利用するメリット

AWSは幅広い機能とサービスを提供しているため、利用目的に応じた柔軟な運用が可能です。必要なサービスのみを選択してコストを抑えることも、包括的なクラウド環境を構築することもできます。

ここからはAWSの基本的なメリットを5つご紹介するので、見ていきましょう。

コスト削減

AWSを利用することで、クラウド化により物理サーバーの購入や管理の負担がなくなり、ITインフラにかかるコストを最適化できます。

また、AWSは従量課金制を採用しているため、使用した分だけの料金が発生し、無駄なコストを抑えられる点もメリットです。オンプレミス環境からの移行や、他のクラウドサービスからの乗り換えにも適しています。

柔軟なスケーリング

AWSは、業務の状況に応じてリソースを簡単に増減できるため、柔軟なスケーリングが可能です。繁忙期にはリソースを増強し、閑散期には最小限に抑えることで、パフォーマンスとコストの最適化を両立できます。

システム環境を常に適切な状態に保てるため、情報システム部が管理しやすい運用を実現できるのもメリットです。

セキュリティが強固

AWSは、世界中の企業や政府機関で採用されている高水準のセキュリティ機能を提供しています。

データ暗号化やアクセス制御、DDoS対策など最新のセキュリティ対策が施されており、常に最新の状態に保たれています。そのため、自社で高度なセキュリティ知識を持たなくても、安全な環境を維持できます。

世界中どこからでも利用可能

AWSはクラウドサービスであるため、インターネット接続があれば世界中どこからでも利用できます。海外の支社やリモートワーク環境でも同じシステムを活用でき、データの共有や業務の円滑な遂行が可能です。

多言語対応のサービスも充実しているため、グローバル展開を進める企業にとっても利便性が高いといえるでしょう。

手厚いサポート対応

AWSは24時間365日対応のサポートを提供しており、日本語での対応も可能です。

問い合わせ方法は電話・メール・チャットの3種類が用意されており、迅速なサポートを受けられます。トラブル発生時や技術的な疑問が生じた際にも、安心して利用できる環境が整っています。

【初心者向け】AWSを使ってできること

AWSを導入することで、さまざまな業務の効率化が可能になります。クラウドの特性を活かし、単に機能を使うだけでなく、どれだけ活用できるかが重要になります。

それではここからは、AWSを使ってできることを3つご紹介します。

Webサイトやブログのホスティング

AWSでは、Webサイトやブログをクラウド上にホスティングでき、さまざまなデバイスから簡単にアクセスできます。

セキュリティ対策やバックアップ機能も充実しており、安全で安定した運用が可能です。とくに、高トラフィックにも対応できる拡張性の高さが強みです。

データのバックアップ・ストレージ管理

AWSを活用すれば、大量のデータをクラウド上で一元管理できます。従来の紙媒体での管理やローカルストレージへの保存と比較して、検索や共有のしやすさが向上します。

ストレージの拡張性が高く、必要に応じて容量を増やせるため、大規模なデータの保存にも適しています。

AI学習の活用

AWSには機械学習向けのサービスが用意されており、業務効率化やデータ分析に活用できます。

中でも、専門知識がなくても利用できるAIサービスとエンジニア向けの機械学習(ML)サービスが提供されており、用途に応じた選択が可能です。

AWSの主要なサービス6選

AWSは多彩な機能を提供しており、今回はそのうちの主要な6つをご紹介します。それぞれのAWSサービスの特徴を理解することで、最適な活用方法を見つけましょう。

【EC2】仮想サーバーを提供

AWSの「EC2」は、クラウド上で仮想サーバーを提供するサービスです。

用途に応じてスペックを変更できるため、負荷の増減に柔軟に対応でき、スケーラブルな環境を構築できることが特徴です。

【S3】クラウド上のストレージ

AWSの「S3」は、クラウド上でデータを保存したり管理したりできるストレージサービスです。

データのバックアップや復元、アーカイブ管理などが可能で、安全にファイルを共有できます。アクセス制御も柔軟に設定できるため、企業のデータ管理に適しています。

【RDS】データベース管理

AWSの「RDS」は、クラウド上でデータベースの運用を容易にするサービスです。

バックアップやモニタリング、自動スケーリング機能を備えており、安定したデータベース環境を提供します。運用負担を軽減できるため、システム管理の効率化に貢献します。

【VPC】仮想ネットワーク環境の構築

AWSの「VPC」は、仮想的なネットワークを構築できるサービスで、ネットワークの分離やセキュリティ対策を強化できます。

パブリックネットワークとプライベートネットワークを分けることで、安全な通信環境を確保できます。カスタマイズ性が高いため、自由なネットワーク設計が可能になるでしょう。

【Lambda】サーバーレスでプログラムを実行

AWSの「Lambda」は、サーバー管理不要でプログラムを実行できるサービスです。

必要なときにコードを実行し、使用した分だけ料金が発生するため、高いコストパフォーマンスをもつのが特徴です。インフラ管理の手間を省けるため、開発スピードの向上を目指せるでしょう。

【CloudFront】コンテンツ配信ネットワーク

AWSの「CloudFront」は、動画や画像などのコンテンツを効率的に配信するCDNサービスです。

世界中に分散したエッジロケーションを活用し、ユーザーに高速かつ安定した配信を提供します。セキュリティ機能も備えているため、安全なコンテンツ提供が可能です。

AWSの料金体系

AWSの料金体系は柔軟性が高く、利用者のニーズに応じてコストを最適化できる仕組みになっています。ここからは、AWSの料金体系の特徴を見ていきましょう。

従量制料金で使った分だけ支払う

AWS最大の特徴ともいえるのが、従量課金制を採用していることです。利用した分だけ料金が発生するため、無駄なコストを抑えながら効率的にクラウドサービスを活用できます。

無料で利用できるお試し期間がある

AWSには、新規ユーザー向けに12ヶ月間の無料利用枠が用意されています。この枠内で複数のサービスを試せるため、導入前に自社に適した機能を見極め、最適な環境を構築することが可能です。

継続的な値下げがありコストの最適化が可能

AWSは、技術革新や運用効率の向上により、定期的な価格改定を行っています。

AWSの利用を続けることでコスト削減の恩恵を受けられる可能性があるため、長期的な運用においても費用対効果の高い料金体系といえるでしょう。

AWS初心者がつまずきやすい課題と解決策

AWSは多機能で便利ですが、初めて利用する場合は不明点も多いでしょう。それでは最後に、AWS初心者の方がつまずきやすい課題3つとその解決策をご紹介します。

【課題】サービスの種類が多すぎて何から使えばよいのかわからない

AWSには、100種類を超えるサービスがあります。そのため、初心者の方はどの機能から手をつけるべきか、自社にあった機能はどれなのかがわからないと迷うこともあるのではないでしょうか。

解決策:小規模なプロジェクトから始めてみる

まずはシンプルな用途に絞り、必要な機能を厳選して試すのがおすすめです。AWSを使いながら必要なサービスを見極め、徐々に活用範囲を広げていきましょう。

【課題】不要なコストは押さえたいが料金体系が複雑

AWSは、従量課金制であるためコスト管理が重要ですが、利用サービスが増えると料金が見えにくくなることがあります。

解決策:無料利用枠を活用して発生コストへの理解を深める

まずは無料枠を利用し、どのサービスがどの程度のコストがかかるのかを確認しましょう。事前にコストの仕組みを理解することで、適切な費用対効果を見極められます。

【課題】セキュリティ設定に不安がある

AWSは高度なセキュリティ機能を提供していますが、自社で適切な設定ができるか不安を感じるという方もいるのではないでしょうか。

解決策:AWSの公式コミュニティを活用する

AWSには日本語対応の公式コミュニティがあり、設定や運用についての質問が可能です。経験者のアドバイスを参考にしながら、セキュリティ設定を進めるとよいでしょう。

解決策:信頼できるITベンダーやプロに相談する手も

AWSの公式コミュニティで解決できない場合は、ITベンダーや専門家に相談するのもひとつの手です。自社に適切なセキュリティ設定を学ぶことで、社内での運用スキル向上にもつながります。

弊社は、設立から40年分のITノウハウを蓄積しており、経営課題やニーズに対する提案から運用・保守まで一貫したサービス支援実績があります。インフラシステムでお困りの方は、ぜひ弊社のインフラソリューションサービスをご利用ください。

まとめ

AWSは多機能で柔軟なクラウドサービスですが、その自由度の高さゆえに、最適な環境を構築するにはユーザー自身のスキルに基づく判断が求められます。

AWSの機能やメリットを理解し、無料利用枠を活用しながら自社のニーズにあったサービスを見極めることが重要です。適切な設定と運用管理を行い、コスト削減や業務効率化の恩恵を最大限に受けましょう。

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