AWSのセキュリティが不安な方必見!クラウドの基本リスクと対策方法を学ぼう

クラウドサービスを利用する際、多くの企業が懸念するのがセキュリティの問題です。「AWS」は、高度なセキュリティ対策が施されていることで評価されていますが、具体的にどのような仕組みで安全性を確保しているのかを理解することが重要です。

本記事では、AWSのセキュリティ環境についてご紹介します。クラウドの基本リスクとその対策方法もお伝えするので、セキュリティが不安な方はぜひご覧ください。

AWSのセキュリティの基本

AWSは高度なセキュリティ対策が施されており、安全なクラウド環境を提供しています。まずは、AWSのセキュリティの基本を見ていきましょう。

AWSの特徴

AWSの特徴として、クラウドの基盤となるデータセンターやハードウェアの管理はAWSが担い、ユーザーはデータの暗号化やアクセス管理など、利用環境のセキュリティ対策を行う責任があります。

AWS特有の「責任共有モデル」により、AWSはインフラの安全性を確保し、ユーザーは自社のデータやアクセス管理を適切に運用することで、クラウド環境の安全性を維持できます。

オンプレミスとAWSのセキュリティの違い

オンプレミス環境では、サーバーやネットワーク機器を自社で管理し、セキュリティ対策も自社で講じる必要があります。自由度は高いものの、適切な対策を講じなければ情報漏洩や不正アクセスのリスクが高まります。

一方、AWSはクラウド環境のインフラセキュリティをAWSが管理し、ユーザーはデータ保護やアクセス制御に集中できるため、効率的かつ強固なセキュリティ環境を構築できます。

AWSでのセキュリティが重要な理由

AWSは世界中の企業に利用されており、サイバー攻撃の標的となる可能性が高いサービスです。そのため、AWSでは強固なセキュリティ対策を導入し、最新の脅威に対応できる環境を提供しています。

利用ユーザー側も適切なアクセス管理やセキュリティ設定を行い、安全な運用を心掛けることが重要です。

AWSのセキュリティ構築

AWSのセキュリティは、複数の要素によって構築されており、リスクの特定から対応や修復までを一貫して管理できる仕組みが整っています。

AWSのクラウド環境の安全性を確保するために「特定・防止・検出・対応・修復」の5つの要素が重要な役割を果たしています。それでは、ひとつずつ見ていきましょう。

特定

AWSは可視性の向上と自動化により、セキュリティリスクを特定したり管理したりできる仕組みを提供しています。

不正アクセスや機密データの流出といった異常を検知し、適切な対策を講じることで、より強固なセキュリティ環境を構築できます。

防止

セキュリティリスクを未然に防ぐために、アクセス権限の管理インフラの保護が実施されます。

情報漏洩の原因となる不正アクセスを防ぐための対策に加え、データの暗号化や保護機能を活用することで、安全性を高めることが可能です。

検出

AWSには、セキュリティ上の脅威となる不審な行動や、アクセスを早期に検出する機能が備わっています。

問題が発生してからの対処ではなく、異常な動作を即座に検知し、迅速な対応を可能にすることで被害を最小限に抑える仕組みになっています。

対応

万が一セキュリティ上の問題が発生した場合には、AWSの自動化された対応機能により、即座に対処や復旧が行われます。

そのため、自社にクラウドの専門知識をもつ従業員がいなくても迅速な問題解決が可能となり、システムの安定性が維持できます。

修復

復旧作業に加えて、AWSは高度な修復機能を備えています。

あらかじめ設定されたタスクが自動で実行されるため、障害発生時にはほぼリアルタイムで修復作業が進められ、システムのダウンタイムを最小限に抑えられます。

クラウド上の主なセキュリティリスク

AWSを含むクラウドサービスのメリットは、データや業務の管理を一元化し、どこからでもアクセスできる点にあります。しかし、クラウド上に重要なデータを預けることで、新たなセキュリティリスクが生じる可能性もあります。

ここからは、クラウド上の主なセキュリティリスクを4つご紹介します。トラブルが発生した際の影響を最小限に抑えるため、主要なリスクを理解しましょう。

データ漏洩

「データ漏洩」は、クラウド環境における最も深刻なセキュリティリスクのひとつだといわれています。機密情報が外部に流出すれば企業の競争力が損なわれ、経営に大きな影響を及ぼす可能性があります。

とくに、顧客情報の流出は企業の信頼を損ね、ブランド価値を低下させる要因となります。クラウド環境において、適切なアクセス管理やデータ暗号化は欠かせません。

不正アクセス

クラウドの利便性を支えるアクセスの自由度は「不正アクセス」のセキュリティリスクをともないます。

クラウドへのアクセスに関する認証情報が流出すれば、第三者が業務データやシステムに侵入できる可能性が高まります。

例として、退職者が退職後もアカウントを保持していた場合、内部情報へのアクセスが継続されるリスクもあります。不正アクセス防止に向け、アクセス制御多要素認証の導入を検討しましょう。

サイバー攻撃

近年、国内外の企業や官公庁への「サイバー攻撃」が増加しており、どの企業も標的となる可能性があります。

攻撃によってシステムがダウンすると、業務が停止するだけでなく、データの改ざんや消失といった重大な被害につながることもあります。強固なファイアウォールや侵入検知システムの導入が不可欠です。

シャドーIT

企業が管理していないデバイスやクラウドサービスを業務で利用する「シャドーIT」は、セキュリティリスクを高める要因となります。

例として、従業員が個人のスマートフォンや無料のチャットツールを使用すると、企業のセキュリティ対策が適用されず、不正アクセスや情報漏洩のリスクが高まります。

企業側は全従業員に対してセキュリティルールを明確にし、適切な使用を促す必要があります。

AWSのセキュリティ対策

AWSを利用する際に、クラウド環境のセキュリティリスクを最小限に抑えるためには、AWSが提供するセキュリティ機能を適切に活用することが重要です。

それでは最後に、AWSにおいてのおすすめのセキュリティ対策を6つご紹介します。AWS側の責任範囲とユーザー側の管理領域を理解し、必要な対策を講じましょう。

AWSの責任共有モデルを理解する

AWSでは、クラウドのインフラや基本的なセキュリティ機能はAWS側が管理し、ユーザー側はデータの保護やアクセス管理を担う「責任共有モデル」を採用しています。

セキュリティのどの部分をAWSがカバーし、どの部分を自社で管理する必要があるのかを明確に理解し、適切な対策を行いましょう。

AWSアカウントを保護する

AWSアカウントの適切な管理は、なりすましや不正アクセスを防ぐ基本対策となります。

強力なパスワードの設定や多要素認証(MFA)の導入、アクセス権限の細分化を行い、不要な権限をもつアカウントを排除することが重要です。

構築するインフラストラクチャを保護する

AWS上に構築したインフラは、適切なセキュリティ対策がなされていないと、外部からの攻撃を受けるリスクがあります。

ファイアウォールの設定やネットワークの分離、不要なアクセスの遮断などを行い、安全な環境を維持しましょう。

作成したリソースを保護する

AWS上で作成したリソースは、適切な管理がなされていない場合、外部からの不正アクセスやデータ漏洩の原因になってしまいます。

アクセス制限の設定やデータの暗号化を適用し、意図しないデータ削除を防ぐ仕組みを整えることが重要です。

データを保護する

顧客情報や個人情報といった機密性の高いデータは、暗号化やアクセス制限によって適切に保護する必要があります。

AWSでは、データの分類機能や自動暗号化機能を提供しており、これらを活用することで不正アクセス時にもデータの内容が読み取られないよう対策できます。

環境を監視する

AWSのセキュリティを十分に活かすためには、システムの利用状況を常に監視し、不審なアクセスや不適切な利用がないかチェックする体制を構築することが不可欠です。

とくに、シャドーITや公共のWi-Fi経由のアクセスはセキュリティリスクを高めるため、監視ツールを活用しながら適切な管理を行いましょう。

まとめ

AWSは高度なセキュリティ対策を備えており、安全に運用できる環境が整っています。しかし、その環境を最大限に活かすためには、ユーザー自身がアクセス管理やデータ保護の設定を適切に行い、安全な利用環境を維持することが重要です。

AWSの提供するセキュリティ機能とユーザー側の管理体制を組み合わせることで、より強固なクラウド環境を実現しましょう。

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