ひとは見た目が9割?この真相を「メラビアンの法則」で紐解きます

「人は見た目が9割」とは、同タイトルの書籍も販売されており、多くのビジネスマンが耳にしたことのあるフレーズですよね。

この「人は見た目が9割」というインパクトある言葉の真意を理解するために、アルバート・メラビアン教授が提唱した「メラビアンの法則」を用いて、「なぜひとは見た目が9割」と言われるのか?について解説していきます。この法則は、人間のコミュニケーションにおいて非言語的要素がいかに大切かを示しており、相手に対する好感度や信頼感は、主に見た目や態度、声のトーンなど、言葉以外の要素で決まるというものです。

この記事では、人は見た目が9割と言われる理由を明確するためにメラビアンの法則についてわかりやすく解説し、実生活でどのように活用できるかなど、具体的な方法も提案していきます。「ひとは見た目が9割」という理由を知ることで、より良い人間関係を築く手助けになれば幸いです。

「人は見た目が9割」とは

人が誰かを評価するとき、相手の外見や態度、言葉遣いなど多くの情報を、無意識のうちに判断材料にしています。この評価基準の中でも、見た目が人間関係に大きな影響を及ぼすという考えを象徴してる言葉が「人は見た目が9割」という表現だといえます。

ではなぜ「人は見た目が9割」と言われるのでしょうか。

この考えは、人間のコミュニケーションは言葉だけではなく、見た目や態度などの「非言語的な要素」が大きく関与するという考え方から来ています。具体的には後述しますが、声の調子や見た目といった非言語的な要素が人間関係に与える影響は大きく、特に見た目は過半数を占めていると言われており、最も大きな影響を持つとされています。この考え方の根底には、「メラビアンの法則」として知られる、米国の心理学者による研究があります。それでは、次の章で詳しく見ていきましょう。

「メラビアンの法則」とは

「メラビアンの法則」とは、1960年代に米国で活躍した心理学者アルバート・メラビアン教授により提唱された法則です。具体的には、「7-38-55ルール」とも呼ばれ、それぞれの数字は、言語(Verbal)の7%、聴覚(Vocal)の38%、視覚(Visual)の55%という、感情を伝達する際の各要素の重要性を表しています。

要素とパーセンテージ

この法則は、メラビアン教授が行った一連の研究から導き出されました。彼の研究は、感情がどのように伝わるかというコミュニケーションの疑問に切り込んだものでした。

アルバート・メラビアン教授とは

アルバート・メラビアン(Albert Mehrabian)教授は、心理学者であり、特にコミュニケーションにおける非言語行動の研究で知られています。彼はイランの首都、テヘラン生まれで、アメリカのカリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)で教鞭をとっていました。

メラビアン教授の名を一躍有名にしたのは、彼が1960年代に行った一つの研究です。それは、人間のコミュニケーションにおいて、言葉よりも「非言語的要素(聴覚・視覚)」が如何に大きな影響を持つかを明らかにしたもので、これが後に「メラビアンの法則」として広く知られることになります。

メラビアンの法則の定義

メラビアンの法則とは、人間のコミュニケーションにおける「感情」の伝達について、その要素を数値化したものです。先にお伝えしたとおり、感情の伝達は「言語」、「聴覚」、「視覚」の3つの要素から成り立つとし、それぞれの寄与割合を定量化しています。

つまり、相手に自分の感情を伝えるとき、実際の言葉自体が占める割合は全体の約7%に過ぎず、その残りの大部分は聴覚や視覚、つまり「見た目」から感じ取られる情報で占められるということです。

法則の成り立ちと研究背景

彼の研究は、人間のコミュニケーションにおける言葉以外の要素がどれだけ重要かを明らかにしようとするものでした。具体的には、彼が行った二つの異なる研究結果を合わせて、この「メラビアンの法則」は生まれたのです。

メラビアンの法則に至った二つの研究

研究内容

これらの研究結果をもとに、「メラビアンの法則」は形成され、人間関係やコミュニケーション研究の一角をなす重要な法則となりました。

メラビアンの法則に基づいた「人は見た目が9割」の解釈

これまでにお伝えした通り、メラビアンの法則に基づくと、一般的に人々は非言語コミュニケーション、つまり「見た目」を大いに重視しています。このことを「人は見た目が9割」と解釈すると、人間が他者とコミュニケーションをとる際、身体言語や声の調子、つまり非言語的な要素が大半を占め、その人に対する評価に大きな影響を与えるということが理解できます。

視覚情報がもたらす影響力

視覚情報とは、我々が人や物から受け取る色彩、形状、動きなどの情報です。メラビアンの法則によれば、我々の感情的な反応に対して視覚情報が占める比率はなんと55%におよぶのです。

つまり、人々が他者から受け取る情報の大半は視覚情報であり、それが我々の感情や行動に大きな影響を与えるということです。この事実を知ることで、我々は自分の姿勢、表情、着る服など見た目に更に注意を払うことがいかに重要であるか理解できます。

この視覚情報とは表情や着る服といった見た目だけでなく、会話中のボディランゲージなども含まれます。腕を組む、体を閉じるといった動作は相手に防御的な姿勢として映ることがあり、マイナスな印象に繋がることも。背筋を伸ばしてオープンな姿勢でいると、より好意的な印象にを持たれる可能性が増します。

視覚情報でもう一つ大切なのは、アイコンタクトです。全く目を見てくれない人との会話より、適度に目を見て会話してくれる相手の方が信頼度はグンと増すのではないのでしょうか。人と会話する時は、相手の目を見て背筋を伸ばすことから意識してみましょう。

第一印象の重要性

第一印象は、初めて会った人に抱く印象のことを言いますが、この第一印象は”たった3秒”で決まると言われています。この瞬時に形成される印象の力は、心理学でいう「初頭効果」として知られており、最初に受けた情報や印象が、後の情報よりも記憶に強く残るという現象を指します。これにより、最初の3秒で受けた印象が、その後の関係性やコミュニケーションの評価基盤となることが多いのです

ここでメラビアンの法則を思い出しましょう。人々が他社に抱く印象は、実際に話す言葉よりも、視覚などの非言語的な要素に大きく影響されます。だからこそ、初めての出会いでの「たったの3秒」は、明るい表情や清潔な外見を保つことで、相手に好印象を与える絶好のチャンスと言えるのです。

ご注意ください

この法則は特定の状況や文脈に基づいており、すべてのコミュニケーションのシチュエーションに適用するものでないことを理解しておくことも大事です。必ずしも聴覚や視覚が優先されるわけではなく、時と場合によっては「言語」の方が重要になることもご認識ください。

「人は見た目が9割」を理解して人間関係をより良くする方法

「人は見た目が9割」という理解を深め人間関係をより良くするために、メラビアンの法則を日常生活に活かすための実践方法をご提案します。

メラビアンの法則を日常生活に活かす実践方法

メラビアンの法則を日常生活に活用するためには、自分のしぐさや表情に気をつけることが大切です。特に、誰かと話すときの姿勢や顔の表情は、相手にどんな印象を与えるかに大きく関わっています。

以下に具体的な実践方法を供述します。

  • 表情笑顔はポジティブな印象を与える最も簡単な方法です。会話中に適度に笑顔を忘れずに、相手に好意的な感情を伝達しましょう
  • 姿勢正面を向き、背筋を伸ばすことで自信と積極性を示します。相手に対する尊重の意を示すと同時に、自身のメッセージがより伝わりやすくなります
  • 視線適度なアイコンタクトは相手への関心と尊重を示す重要なポイントです。しかし、見つめすぎると窮屈さを感じさせてしまうため、適度なバランスが必要です

日常の会話の中で意識的にコミュニケーションスキルを使うと、より良い関係を築くことができます。このスキルは、続けて練習することで自然と身についていきます。人間関係での悩みを持つ方や、さらにスキルアップを目指す方は、毎日の生活でこのスキルを意識して使ってみましょう。

まとめ

今回は、「人は見た目が9割」というフレーズの意味と、それを裏付ける「メラビアンの法則」について解説しました。メラビアンの法則によれば、人間のコミュニケーションは言葉だけではなく、見た目や声の調子など非言語的な要素が大きく影響していると言われています。

特に、最初の印象形成においては見た目が非常に重要で、その後の人間関係に大きな影響を及ぼすことが理解できました。これを意識し、日常生活で非言語コミュニケーションスキルを向上させることで、より良い人間関係を築くことが可能となります。

言葉だけでなく、見た目や態度も大切に、コミュニケーションを豊かにしていきましょう。

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