DX化を加速させるローコード開発とは?メリット・デメリットを解説

昨今、テクノロジーが急速に進化している世界において、ビジネスの世界でも大きく影響を受けています。特に、ソフトウェア開発の領域では、ローコードとノーコードの開発という新たな概念が登場しています。これらの手法は、開発プロセスを劇的に変え、ビジネスの成長を加速させる可能性を秘めています。 

今回の記事では、ローコード開発とは何か、そのメリットとデメリット、おすすめの開発ツールについて解説していきます。

ローコード開発とは

ローコード開発とは、コーディングスキルがほとんどなくともアプリケーションやソフトウェアが開発できる方法です。ソースやプログラムをできるだけ書かずに、アイコンやボタンなどを使った操作により、短期間で高品質なソフトウェアを開発することができます。

ローコード開発では、あらかじめ用意された機能単位(コンポーネント)を組み合わせることで開発を進めていきます。例えば、ボタンを一回押すだけで特定の動作が行われるような機能が準備されていたり、おもちゃのブロックを組み立てるような感覚でアプリケーションやソフトウェアを開発することができます。

ローコード開発が生まれた経緯は、デジタル化・DX化の急速な発展が背景にあるとされています。

開発者が、より多くの時間をもっと重要な業務に専念できるように、プログラミングタスクを簡素化または自動化することを目的として開発されました。

ノーコードとの違い

ここで、「ローコード開発」と「ノーコード開発」の違いについて触れておきましょう。両者は似ているように見えますが、実際には重要な違いがあります。ノーコード開発も、コーディングやプログラミングがなくてもアプリが作成できるツールです。 しかし、ノーコードは普段プログラミングなどの専門的な作業をしていない人達がアプリケーションを作成できるように設計されています。 一方、ローコード開発は、ある程度プログラミングやコーディングの知識がある人がより迅速に、より効率的にアプリケーションを作成できるようにすることを目指してつくられたものです。 したがって、ノーコード開発はビジネスユーザーや市場のニーズに対応するためのシンプルなアプリケーションを作成するためのものであり、ローコード開発はより複雑なビジネスアプリケーションを作成するためのものと言えます。

▼ローコード開発とノーコード開発の違い

項目ローコード開発ノーコード開発
ソースコードの記述量必要に応じて記述記述不要
開発の自由度ある程度の自由度がある制限がある
開発の難易度プログラミングの知識やスキルがあれば比較的容易プログラミングの知識やスキルがなくても開発が可能

なぜローコードが注目されているのか

現在、ローコード開発は多くの企業や開発者から大きな注目を浴びています。その理由は、ローコード開発がビジネス環境の急速な変化に対応でき、また開発の技術的なハードルを下げるなど、複数のメリットががあるからと言われています。

環境変化に対応できるから

近年のビジネス環境は急速に変化を続けており、生き残るためにはこの変化に迅速に対応する必要があります。

ローコード開発を使えば、コーディングスキルを必要とせずにアプリケーションを作成し、修正し、更新もできるため、急速な環境変化にもうまく対応することができます。ローコードのプラットフォームには数多くのひな形や機能が準備されているので、素早く開発に着手することができます。

開発の技術的なハードルを下げることができるから

ローコード開発は、開発の技術的なハードルを大幅に下げることができます。

今までのコーディングは複雑で開発に時間がかかるため、新しいスキルを習得したり、新しい言語を学ぶための時間が必要でした。しかし、ローコードを使用すれば、視覚的なドラッグ&ドロップなどのインターフェースを使用してアプリケーションを作成できます。つまり、一般的なPC操作ができれば開発ができるという事です。

これにより、簡単なプログラミングタスクであれば自動化することができ、開発者はより重要な業務に専念できます。さらに、知識のないユーザーでも自分自身でアプリケーションを作成することも可能になります。

ローコード開発のメリット

ここまで、ローコード開発がどのようなものか、どのような特徴があるのかについて説明してきましたが、具体的にどのようなメリットがあるのか次の観点から説明していきます。

  • ノーコードよりも汎用性や拡張性が高い
  • ほかのシステムと連携ができる
  • コスト削減ができる

ノーコードよりも汎用性や拡張性が高い

ノーコード開発は主にビジネスユーザー向けで、特定のタスクを簡単に実行するためのアプリケーションを作成することが目的です。そのため、自由度が制限され、複雑なシステムを開発することが難しいというデメリットがあります。

一方、ローコード開発は自由にカスタマイズできるため、より幅広い用途に対応することができます。よって、企業は自分たちの特定のニーズに合わせてアプリケーションをカスタマイズして活用できます。

ほかのシステムとの連携ができる

ローコード開発のもう一つの大きなメリットは、他のシステムとの連携が容易であることです。

多くのローコード開発プラットフォームには、API(Application Programming Interface)と呼ばれる、異なるソフトウェア間でデータを共有し、相互に通信するためのルールやプロトコルを介して他のシステムと連携する機能が搭載されています。

ローコードのAPI連携を利用すれば、企業は新たなアプリケーションをゼロから開発する必要なく、既存のシステムとデータを最大限に活用することができます。結果として、開発時間とコストを削減し、ビジネスの効率化と成長を促進することにもつながります。

コスト削減ができる

従来のソフトウェア開発工程だと、アプリケーションを構築するために高度な技術スキルを持つ開発者が必要で、時間とコストがかかる点がマイナスな面でした。また、プロジェクトの要件が変更されると、その修正のために追加の時間と労力が必要となります。

しかし、ローコード開発では、視覚的なインターフェースを使用してアプリケーションを作成します。それによって、開発時間が大幅に短縮され、それに伴うコストも削減されます。

また、ローコード開発では、変更やアップデートを迅速に行うことが可能なため、追加の開発時間やコストを抑えることもできます。

ローコード開発のデメリット

メリットが多いローコード開発ですが、一部デメリットも存在します。

通常のコーディングと比べると自由度が低い

ローコード開発の一つのデメリットとして、通常のコーディングと比べると自由度が低いという点があります。

ローコード開発のプラットフォームは、独自のフレームワークやルールに基づいて設計されているため、開発者はその制約内でしかアプリケーションの設計ができません。ノーコードより自由度は高いですが、特殊な要件や複雑な機能を持つアプリケーションを開発する際には、ローコード開発でも限界があるかもしれません。

多少のプログラミング知識が必要

もう一つのデメリットとして、ローコード開発は一定のプログラミング知識が必要となる場合があることです。

ローコード開発のプラットフォームは、アプリケーションのカスタマイズや拡張性を提供するために、コーディングを可能にしています。これにより、開発者はアプリケーションをより詳細に制御できますが、その反面、少なくとも基本的なコーディングやプログラミングスキルが必要となります。

おすすめのローコード開発ツール

ローコード開発ツールは、さまざまな種類がリリースされています。その中から、おすすめのツールを3つ紹介します。

Microsoft PowerApps

Microsoft PowerAppsは、Microsoftが提供するローコード開発ツールです。ExcelやPower BIなどのMicrosoftの製品と連携が容易で、業務アプリケーションの開発に適しています。また、クラウドサービスとして提供されているため、手軽に利用することができます。

PowerAppsは、ExcelやPower BIなどのMicrosoftの製品と連携が簡単にできます。そのため、ExcelやPower BIで作成したデータをPowerAppsのアプリで活用することができます。

OutSystems

OutSystemsは、アメリカのソフトウェア会社OutSystems社が提供するローコード開発ツールです。高度なカスタマイズが可能なため、複雑なシステムの開発にも対応できます。コストを抑えて利用することができるのが特徴です。

高度なカスタマイズが可能であるため、大規模なシステムの開発にも活用できる点がOutSystemの最大の特徴です。例えば、基幹システムや業務システム、Webアプリケーションなどの開発に活用することができます。

Kintone

Kintoneは、サイボウズ株式会社が提供するローコード開発ツールで、さまざまなビジネスツールを作成することができます。

主な特徴は、データ管理、プロジェクト管理、ワークフロー自動化など、ビジネスプロセスを効率化するための多機能なアプリケーションを作成できることです。

さらに、Kintoneはチーム協働機能も強化しています。チームメンバー間でアプリケーションやデータを共有したり、リアルタイムでコミュニケーションを取ることに優れており、チーム全体での業務効率と生産性を向上させることが可能です。

まとめ

今回はローコード開発の基本と、導入のメリット・デメリットなどについてまとめました。

企業全体のDX化や業務のデジタル化が求められているいま、ローコード開発は自社のビジネスニーズに合わせたデジタルソリューションを迅速に作成できます。

コスト面でもメリットが大きい開発手法ですので、業務の効率化やコスト削減を目指している企業はぜひ参考にしてみてください。

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